理系に進む子ども達を増やす取り組みを、いろいろなところで進めている様子がよく分かります。
<1>興味湧く実験 大学が提供(1月25日)
デジタルや脱炭素などの成長分野を担う人材が必要となるなか、政府が理系人材の育成に本腰を入れ始めた。理系人材を増やすには、子供たちの理科への興味や関心を引き出すことが重要なカギとなる。理科の面白さや魅力を伝える各地の取り組みを紹介する。
<2>ICT駆使 実験・観察に幅(1月26日)
「小中学校では、理科の実験や観察に1人1台の学習用端末が活用されている。東京学芸大付属小金井小学校の三井寿哉教諭(49)も、チャット機能やビデオ会議システム・Zoom(ズーム)を駆使し、これまでとは違った理科の授業を展開する。「では今の全国の空はどうなっているかな?」昨年12月14日、5年の理科で、三井教諭が問いかけ、三井教諭が端末を操作する。教室前の大型モニターに、青空や薄曇り、どんよりとした曇り空などが映し出された。三井教諭は事前に知人の教員らを通じ、各地の空の映像を同時刻に中継してもらうよう依頼。ズームでつなぎ、岡山や京都、新潟、北海道、東京2か所の全国6か所の空がモニターに同時に並んだ。」
<3>探究型学び 地域に波及(1月31日)
「昨年12月17日、京都市立堀川高校の別館多目的ホールで開かれた「探究道場」で、同校の生徒が用意したテーマが中学生約50人に示された。2~3人の中学生の班に同校生1人がサポート役として付く。中学生は早速、発泡スチロールの板と工作道具を使い、「壊れない盾」作りに取り組み始めた。同校は探究を中心とした教育活動を展開しており、文部科学省の「スーパーサイエンスハイスクール(SSH)」の指定を4期受けた。こうした成果を生かし、2011年度から市内の中学生らに探究活動の面白さを伝える道場を年数回開催している。」
<4>「科学の甲子園」が励みに(2月1日)
「科学が好きな中高生が、知識や実験などの技術を競い合う「甲子園」がある。仲間と協力しながら、橋桁作りを進める岐阜県代表の不破中の生徒たち。「向き、間違えんで!」昨年12月、コロナ禍で3年ぶりに参加者が一堂に会した「科学の甲子園ジュニア」で、兵庫県姫路市の会場に中学生の声が響き渡った。47都道府県の中学生の代表280人が、理科や数学など6種類の筆記試験と実技で計900点の合計点を競った。実技競技では、チームでコミュニケーションを取りながら問題を解決する。高校生向けの「科学の甲子園」では、理科、数学、情報の複数の分野から出題され、横断的な問題が出ることもある。今回は668校が予選に参加した。全国大会は都道府県代表の47校が出場する。科学の甲子園の優勝校は、全米の科学大会「サイエンスオリンピアド」に日本代表として派遣される。JSTの大槻肇・理数学習推進部長は、「世界レベルの科学を経験し、学校の勉強や今後の進路選択に役立ててほしい」と願っている。」
<5>面白さ 動画や笑いで拡散(2月2日)
「昨年12月19日、東京都内のスタジオにユーチューバーの市岡元気さん(38)が白衣姿で登場した。「静電気でガソリンに火がつくのでしょうか」市岡さんはこの日の実験テーマを紹介し、ガソリンや灯油、消毒用アルコールなど6種類の液体の引火点を説明した。実験では、これらの液体に静電気を近付け、発火するかどうかを検証した。動画を見たファンから、「理系に進みました」「文系だけど面白い」と言われるのが何よりうれしいという。黒ラブ教授は「理科が苦手な人こそ、お笑いを通して科学に触れてもらえれば」と話している。」
♫ 立春 ♫