夜、本を読み終えました。かつての日本人は、腰肚文化と自然体が備わっていたけれど、現代人は、立つこと、歩くこと、座ることがまずできていないということです。丹田に力を入れる、姿勢を正しくする、深い呼吸をする、技を習得するなどに関して、多くの日本の文化の場面から引用しながら解説をされていました。特に、大正自由教育の代表である木下竹次の『学習原論』からの引用があり嬉しく思いました。大正期の奈良女子高等師範付属小学校で行われていた「寒中歩行訓練」を取り上げて、長い距離を姿勢正しく歩くことで丹田を鍛えることを紹介していました。納会では全長50㎞も歩いたということです。また、技を習得するというところでは、空手や柔道や相撲などは繰り返し型の練習が大切で、習得には1万回の練習が必要であるということです。