夜のテレビ番組で、博士ちゃんが出てくる番組を見ました。エジプトのピラミッドについてとても詳しい6年生が出ていました。天才的なお子さんで、エジプトから招待されて遺跡や博物館を見に行っていました。6歳の時に絵本でピラミッドに興味を持ち、それからいろいろエジプト関係の本を読み、さらには論文まで読み、信じられないほどの知識を身に付けていました。このような天才的な小学生が、わずか6年間で育つんだと本当に感動しながら見てしまいました。

 さらに、エジプト現地でも、感心させられることばかりでした。

①基本的なエジプト現地の挨拶や、チケットを買ったりするときの言葉を、単語カードを作っていて覚えてから出かけている。②親に頼らないで、自分の目的、目標をきちんと持ち、見て回っている。③メジャーを持ち、気になる所の実測をして、思っていたよりも大きいことを数値で表現できるようにしている。④神殿の柱の太さを測定するとき、起点を決めて歩測で測定をしている。⑤世界初公開と言われる遺品を見せてもらったときにも、その遺品の価値を的確に指摘している。⑥ツタンカーメンの金のマスクを実際に見たときの観察の視点が具体的で素晴らしい。⑦スフィンクスやピラミッドや遺跡に出会った時の見る視点が、これまで旅行番組で紹介されている場合とは全く違った観察場所を取り上げている。⑧エジプトの博物館の博士達に出会った時にも、数分の言葉のやりとりで、その天才的な才能を発揮できている。

 これまで、小学校教育に40年間携わってきていて、子ども達の能力を育てられてきたのか、この天才少女の様子を見ていて、反省をさせられました。子どもの伸びる力の邪魔をしないというのが一番で、さらに、伸びたい方向に時間をかけられるように心掛ける、常に子ども相互の発信交流の刺激があるようにする、親の協力を引き出す等など。今、年賀状を見ていると、東大、京大、阪大、奈良女子大、また、医学部、東京をはじめ各地の理学部、文学部などへ進学したり、卒業したりしている子ども達が多くいて、そんな賢い子ども達の小学生の時の教育を担当していたことに、今更ながら責任の重要性が感じられます。時間の使い方、使わせ方が、重要です。