少し前に読んだ『超強育論』は、2006年に書かれた本で、今回読んだ本は2016年に書かれた本でした。10年が経過しています。前回読んだ本より、宮本さんがこだわって取り組んでいる強育がさらによく分かりました。「新小3(2年生の2月)の初日から小6の最後の授業までの4年間、緊張感を持続させ、頭を思いっきり使わせ、勢いよく送り出す。これが私のやり方なのです。」と、最後にまとめられています。特に気に入った所は、例えば国語の問題プリントをして、すぐに、みんなで答え合わせをして、間違い例を徹底的に取りだすことです。プリントを先生が集めて、○付けをして、返却すると、やってから時間が経過してしまっていて、間違い直しもしないで、そのままになってしまうということです。あなたは80点、あなたは60点と書かれて返されても、その子の思考力、考える力の向上にはなりません。分からない所、間違っている所は、その場で修正されること、また分かるまで自分で時間をかけて取り組むことが、本当に大切なのだと思いました。難関校と言われる中学校の入試問題は、とても難しいのですが、徹底的に分析し、類題を作り、解き方を各自に追究させています。「叱らない、教えない、宿題を出さないで、子ども達が自分の意思で問題と全力で戦える環境作り」に、取り組まれていました。塾講師として、入試問題の分析と、子ども一人ひとりの思考力、集中力、持続力の把握をきちんとされていました。この本から学んだことは、受験生だけでなく、自分達の日頃の生き方にも関わることだと思いました。難しい物事に対処するとき、諦めないで、分析、分解して、追究し、分類し、さらに、発展的に構築しなおす力が大切なのだと理解しました。