マムシグサ 2022年5月16日 槙尾山施福寺参道

 

 マムシグサのようです。雌雄異株で、途中で性転換するということです。花の後にできる赤い実は、毒性がつよく食べてはいけない。

「日本や中国を原産とする野草です。日本でよく見られるのは北海道~九州地方で、起伏のある山地の谷沿いや人の手が入らない原野の湿り気が多い場所に自生しています。木々が生い茂り日の当たらない場所は好まず、木漏れ日が差すような明るい場所を好む傾向にあります。長い茎の先にひとつの花を咲かせます。筒状の花のように見えるものは変形した葉で「仏炎苞(ブツエンホウ)」呼び、仏炎苞の中に長い花「肉穂花序(ニクスイカジョ)」があります。仏炎苞をもつ花を咲かせるものにはサトイモ科の植物が多く、ミズバショウもそのひとつです。マムシグサの仏炎苞は緑色のなかに白い筋があり、色は緑だけでなく紫など自生地の環境によって変わる地理的変異の性質をもっています。花は雌花と雄花に分かれた雌雄異株です。受粉はまず雄花が放つ花の香りに誘われたハエが苞のなかに入り、つるりとした苞の壁にはばまれて外にでられなくなったハエが動き回った結果、体中に花粉がつきます。雄花には一ヶ所だけ外にでられる穴が開いており、そこからようやく外にでたハエが雌花のなかに入って花粉を運び受粉を完了させます。マムシグサは雄株から雌株へ、または雌株から雄株へと性転換する植物として知られています。性転換は環境に左右される傾向にあり、気温や日当たりなどよい生育環境で雄株から雌株に変わり、反対に雌株が悪い生育環境において抵抗できる雄株へと変化して環境に適応し種を残します。」