大阪市立自然史博物館に車で行きました。今、植物園は閉鎖されているので、博物館だけの見学になります。博物館は特別展ではないので、珍しいものはあまりないのですが、いつもの植物や昆虫の写真をとるような気持ちで、気になる展示を写真に撮って記録しました。

①    ホソオチョウ・・「日本に移入して定着した昆虫。ジャコウアゲハと同じウマノスズクサを食草とするため、競争が生じている可能性がある。人為的な放蝶が問題となっている。」 今年は、見てみたい蝶です。

②    クビアカツヤカミキリ・・「クロジャコウカミキリとも呼ばれる。大阪府では2015年に確認されている。幼虫はサクラやウメなどの幹を食害する。」この昆虫は、とても問題になっているのですが、まだ実際に見たことがありません。

 

③    大氷河時代の気候変動のグラフ・・「約260万年前に始まる新生代第四紀は、南極などを氷河が広くおおう氷河時代です。氷河期はずっと寒いわけではなく、とても寒い氷期と、暖かい間氷期が数万~10万年周期で繰り返してきました。特に最近の80万年間は、氷期と間氷期の周期が約10万年で、寒暖の差が激しい特徴があります。現在は、暖かい時期に当たります。」 

  さらに暖かくなり、南極の氷が全てとけるようなことになると、海面が80mも上がります。地球規模の気温の変動は10度ほどの上下があるのですが、温暖な時期と氷河期が繰り返している原因は、まだよくわかっていないようです。三つ考えられている気温変動の理由は、1.大規模な噴火活動による気温の変動。2.地軸の傾きが周期的に変わることによる気温の変動。3.太陽黒点の大きな変化。などです。一方、最近の急激な気温上昇は二酸化炭素が増えることによると言われていますが、この地球規模の気温変動との関係は、どのように考えたらよいのか、わからなくなります。

 

④    海を渡る昆虫・・アサギマダラは、渡りをする蝶で有名です。他にも、ウスバキトンボ、ギンヤンマ、ウラナミシジミ、ウラギンシジミ、ツマグロヒョウモン、カバマダラ、イチモンジセセリ、チャバネセセリも、海に出て南下する可能性があるそうです。共通する特徴は、1.明らかな休眠性がない。2.成虫で越冬するか、越冬するステージが不明である。3.春~初夏の成虫の出現がおそい。4.秋に数が急に増える。5.春~初夏に北上する。6.地方の変異がほとんどない。 などがあるようです。

 

 他にも写真を撮ったのですが、今回は、以上の4つを記録することにしました。特に、海を渡る昆虫は、アサギマダラぐらいだと思っていたのですが、上記のような昆虫たちも海を渡る移動をする可能性があるというです。鳥も、昆虫も、羽を持っている生き物たちは、常に移動しながら生活をしていると考えてもよいのかもしれないなと思いました。