ワルナスビの写真を、大泉緑地で撮りました。ワルナスビと名付けたのは、牧野富太郎だということです。茎や葉に刺があり、また、葉や実にはソラニンという毒があります。畑や花壇にワルナスビが入り込むと、駆除がとても厄介だということです。同じように、ランタナも、一度花壇に入り込むと厄介です。刺もあり、抜き取る時苦労をします。
ワルナスビ(20200718 大泉緑地)
調べ学習をしました。今回は、3か所のホームページを見ました。
<国立環境研究所>のページより
「●多年草.長い根茎をもつ.茎は高さ40~70m,黄褐色の刺を持つ.葉は両面に星状毛をビロード状に密生,中央脈上にまばらに刺を持つ.花枝は節間につき,数個~10個の花をつける.がくは尖って背面に毛があり,花冠は白色~淡紫色,果実は球形,1.5cm,熟すと橙黄色.花が白色のものはシロバナワルナスビと呼ばれる.種子繁殖・地下茎による栄養繁殖を行う.花は両性花.地下茎の断片による繁殖力が強く,1cm以下の断片からも再生可能.棘のため家畜の採食性を低下させ,取り扱いも厄介.ソラニン(家畜に有毒なアルカロイド)を含む.」
➡葉や実にソラニンを含み、家畜にとって有毒です。
➡地下茎の1㎝以下の断片からも再生可能ということは、畑などで地下茎を一緒に耕してしまうと、どんどん増えるということです。
➡花が白いものは、シロバナワルナスビということです。
<松江の花図鑑>のページより
「●昭和初期に関東地方南部で気づかれ、その後暖かい地方へ広がった。根茎を長く伸ばして広がり、茎や葉には星状毛がある。茎には鋭い刺がある。葉のふちには波状の大きな鋸歯が3〜4個ある。茎の途中から太い枝を出し、先端に直径約2cmの淡紫色または白色の花を6〜10個集散状につける。液果は直径約1.5cmの球形で黄色に熟す。花期は6〜10月。」
➡茎や葉には鋭い刺があり、公園などに生えていても、刺があるので抜き取る時注意が必要です。
➡花は、6~10月に咲きます。
<Life Lab>のページより
「●学名の「Sonalum carolinense」が「カロライナ地方のナス科」を意味するように、ワルナスビはアメリカの南東部に位置するカロライナ地方が原産です。人間によって世界各地に運ばれ、21世紀現在ではアジアやオセアニア、ヨーロッパでも存在が確認されています。外来種であるワルナスビは、1906(明治39)年に千葉県成田市の宮内庁御料牧場で発見されました。牛や馬のエサとして輸入した牧草の種に、ワルナスビの種が混入していたと考えられています。1945(昭和20年)以降、ワルナスビは日本全国に分布地を広げ、1970年代には果樹園や牧場での被害が報告されたほか、1990年代には飼料用トウモロコシ畑に被害を与えました。
●ワルナスビの名付け親は、イヌノフグリやハキダメギクなどの2500種類以上の植物に名前を付けた植物学者の牧野富太郎です。ワルナスビには、オニナスビやアレチナスビ、ノハラナスビという呼び方もあります。この植物は英語では「馬のイラクサ」を意味する「horsenettle」ですが、「Devil's tomato」(悪魔のトマト)や「Apple of Sodom」(ソドムのリンゴ)という別名もあります。ネガティブな意味を持つ名前から、ワルナスビが日本だけではなく、外国でも厄介な植物である事がうかがえます。 ワルナスビを放置しておくと、ホオズキカメムシや、テントウムシの一種であるニジュウヤホシテントウが発生します。これらの虫はナス科やヒルガオ科の作物を食い荒らす農業害虫に分類されます。ワルナスビの葉と実には毒があります。家畜が誤ってワルナスビを食べると、トゲで食欲が落ちるだけではなく、痙攣や昏睡などの中毒症状を起こし、死に至ることもあります。
●ひとつの実から数十個の種をつけるワルナスビの種は生命力が非常に強く、環境が良ければ1世紀以上経過しても発芽すると言われています。広範囲に繁殖したワルナスビの駆除には、根気と年単位の時間が必要です。まずは夏に地上部分に生えているワルナスビを刈り取ります。この時にワルナスビの根が残っている土を耕したり、別の土地に運んだりすると、ワルナスビが広がる原因になります。秋に入ったら、ワルナスビの根を掘り起こして土から取り除いてください。地中に根が残っていると、再びワルナスビが芽を出します。諦めずに時間をかけて駆除作業を行ってください。」
➡アメリカの南東部に位置するカロライナ地方が原産ということです。1906年に日本に入り込んできて、日本中に広がっています。最近のコロナ肺炎だけでなく、いろいろ厄介なものが、世界中に広がっているということです。
➡牧野富太郎(1862年 - 1957年)が、この外来植物の名付け親です。
➡ワルナスビを放置しておくと、ホオズキカメムシや、ニジュウヤホシテントウが発生するようです。次、ワルナスビを観察するときは、それらの昆虫を探します。
➡ワルナスビの種は、1世紀以上経過しても発芽するようです。すごい生命力です。