月のこと
10月8日の満月の時、皆既月食を見ましたね。今回は、お天気にも恵まれ、欠け始めから皆既月食、そして復元まで、ほぼ全ての状況を観察できました。昔の人は、月食や日食が起こる仕組みが分かっていなかったので、龍が月や太陽を食べるとか、不吉な事が起こる前兆だとか考えて、祈ったり、怖れたりしました。現在、なぜ月食や日食が起こるのかは、科学的に説明されているので、「いつ、どこで、何時から、どれくらいの時間」、起こるかを計算できるようになっています。
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二年ほど前に上映された映画「天地明察」は、暦を正確に作ることで、江戸時代に日食を予言するお話でした。江戸時代の暦には、宣明暦・授時暦・大統暦があり、天地明察の主人公算哲(渋川 春海)が、当時の天才数学者関孝和の励ましを受けながら、日本で初めて作った大和暦があります。当時の日本の天才達が、活躍したお話でした。二年前には、皆さんも見たと思いますが、日本で金環日食があり、本当に感動をしましたね。月食や日食がどのようにして起こるのか、調べてみて下さいね。
月が、三日月、上弦、満月、下弦、新月と、満ち欠けする仕組みを理解していますか。月食と日頃の月の満ち欠けの違いが分かりますか。また、冬の満月が高いところを通り、夏の満月は低い所を通ることを知っていますか。さらに、月は、毎日、南中高度を変えていること、出る時刻が変わっていることなども知っていますか。たくさん調べることがありますね。ワクワクしますね。自然は知れば知るほど、学びを提供してくれます。
月を双眼鏡や望遠鏡で見ると、月の表面にはたくさんのクレーターがあります。隕石が落ちた時にできたものと言われています。地球にも同じように隕石が落ちてきているわけですが、月の表面のように多くのクレーターが見られないのは、地球と月との違いがいくつかあるからです。空気・水の存在、そしてマントルの対流があるから、地球には月ほど多くのクレーターが見られないのです。
大きな隕石が地球に落ちると、生命が大絶滅します。地球ができて46億年が経ちますが、地球に生命が生まれて進化して、隕石が落ちて生命のほとんどが絶滅して、また生き残った生命から進化してまた絶滅してと、何度も繰り返してきています。今から6500万年前、中生代白亜紀の最後にメキシコ近くに直径10㎞程の巨大な隕石が落ちて恐竜が絶滅し、その結果哺乳類が一気に進化したことが、化石や地層の研究から詳しく分かっています。隕石が落ちることと、地球上の殆どの生命の絶滅の関係は、どのように考えられているのでしょう。これも調べてみて下さいね。
以上のように、月のことを少し詳しく調べていくと、たくさんの学ぶべきことが見えてきますね。独自学習のテーマは、いくらでもあります。がんばろう。