こぎつねだより 03号 春の植物観察 黄色い花


植物観察についてお話をしましょう。野原では、春になると草花たちが競うよう葉を広げ、花を咲かせています。秋に芽を出して、寒い冬をじっと耐えて、乗り越えていた植物たちも多くあります。みなさんは、野原や、田んぼ周辺、校内の花壇周辺の雑草と呼ばれている植物の名前をいくつ知っていますか。それらの植物を、「雑草」、またただ単に「草」と呼んでいると、それぞれの特徴をとらえることはできませんが、一つひとつ名前を覚えると、それぞれの違いや特徴が見えてきます。

三年生の理科教科書には、よく見かける野草が紹介されています。最低限、それらの植物の名前と特徴を覚えましょう。さらに教科書以外に、あと1020種類ぐらいの植物の見分けがつくと、身近な春の植物は大方わかります。春の植物をよく知るには、まず教科書に出てくる植物を独自学習ノートに書き出し、辞書や図鑑で調べたことを書いていくと、それぞれの特徴が分かります。学校でも、10種類ぐらい植物観察をします。また、押し花ができるように、記録用紙も準備しています。学校では、一人15枚準備しますので、最低限15種類は押し花にしてください。それ以上取り組みたい人は、画用紙を個人で購入して、同じ大きさに切って、用紙を増やしてくださいね。

押し花の作り方は、教科書にも少し書かれていますが、授業の時、皆さんに教えます。独自学習でも、押し花の作り方を調べてみてください。上手に作ると、何年間も標本として保存できます。押し花を作る時、植物をその用紙にちょうど貼れる大きさのものを考えて採集するといいでしょう。小さすぎても、大きすぎても、よくありません。用紙に貼る時は、本当は和紙のテープに糊を付けて植物をとめていくようですが、今回、学校ではセロテープを使います。葉はできるだけ重ならないように、ひろげながらとめていきます。花は乾燥してくると落ちてしまうので、落ちる前に上から花びらをセロテープで固定します。台紙に貼り付けてから、水分を取り、乾燥させます。新聞紙にはさんで、上からおもしを置いて、二週間ほど乾燥させます。最初の間は、毎日、新聞紙を取り替えていくと、早く乾燥させることができます。

家で、たくさんの種類に取り組んでもらおうと思っています。空き地、田んぼの周り、林の中、川原と、採集場所を変えると、違った植物が見られます。しかし、高山植物、国立国定公園内の植物、栽培植物は、採集してはいけません。

押し花を仕上げる時は、目次を付けると良いでしょう。種類別に分けたり、採集した場所別に分けたり、いろいろ分類が工夫出来ますね。

植物観察をして、植物の名前や特徴を調べる時は、図鑑が必要です。キツネTは、何種類も植物図鑑を持っていますが、のっている植物が多すぎても少なすぎても使い勝手がよくありません。いろいろな図鑑を使ったり、また、何種類か同時に使ったりして調べてみるようにしてください。

草花の次は、樹木の名前も知りたいものです。木の名前を覚えるのは草花よりも大変です。葉や花が、とても高い所にあり、葉の形も花の様子も、すぐ近くで観察できないからです。植物園や森林植物園に何度も通って分かる木々を増やしたり、植物観察会で教えてもらったり、街路樹や公園などの木の名前ラベルを気にかけて読んだりしながら、少しずつ覚えるとよいでしょう。校内には50種程の木が植えられています。さらに、シダ類、キノコ類、地衣類、コケ類、海藻などもあるので取り組む対象はたくさんあります。そして、植物の仲間の次は、昆虫の学習もします。またまたこれらも、すごい種類がいますね。

理科は、本当にたくさんすることがつきません。楽しみですね。




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