こぎつねだより 02号 理科でつける力   虹


こぎつねだよりの1号には、理科で大切な力は、まずはノートを書く力だと書きました。理科では、実験や観察を常にするのですが、それを記録として書きとめて、他の人に伝えることから学びが始まるからです。今回のお便りでは、書くということについて詳しく取り上げてみましょう。
 最初の書くは、メモ帳を持ち、どこでもいつでもメモを書くことが大切だと考えます。理科だけでなく、生活の中で常にメモ帳を持ち歩くといいでしょう。メモとノートは違います。メモは、日記や理科ノートに書き写すと捨ててしまっていいものです。メモ帳は、ポケットに入る小さなノートで、ペンと一緒に持ち歩き、おぼえ書きとして記録します。メモを書くときは、日付と時刻を書き、記録をします。フィールドワークでは、後で日付や時刻が大切になってきます。きれいに書く必要はありません。メモ帳が見当たらない時は、紙を小さくたたんで、持ち歩くだけでもいいのです。かつて、キツネTが担任をしていた学級では、「さんぽ学習」に出かける時は、こぎつね達はメモ帳とペンにひもを付けて、いつでも書けるようにしていました。さんぽ(フィールドワーク)でメモを取る習慣ができると、日記帳、そして、「しごと」ノート、理科ノートの記録が、とても詳しくなっていったことを思い出します。キツネ先生の教え子になるみなさんも、メモ帳を持ち歩いて、いつでもメモが書けるコギツネになってほしいと思います。
 次に理科ノートです。きれいにていねいに書いていくようにします。基本的には、室内で書き、外で書くときはメモ帳やワークシートに書きます。ノートを書き始める時には、必ず日付を書きます。国語も、算数も、もちろん理科ノートにも、日付を最初の一行目に書きます。いつ書いたのかが分かり、学習のつながりがはっきりするからです。さらに、記録を連続させるのに有効です。例えば、次のようです。

◼4月9() 晴れ15  きつねT
というように、日付、天気、気温、学級、名前を1行目に書きます。
次に、
「学習のテーマ」を書きます。最初のころは先生と理科係が相談して決めておきます。続いて「学習のめあて」をそれぞれに数行、文章で書きます。今日の学習に対して、自分の思いや考えを意識化します。最初の間は、ゆっくりノートを書き進めますので、ていねいに書く力を付けましょう。そして、学習の最後には、「学習のふりかえり」を書きます。自分の成長や理解について、数行書きます。ノートは2冊持ってもらいます。学校の理科学習ノートと、独自学習ノートです。独自学習ノートは、主に家で使います。植物や昆虫について調べたり、連続した観察記録を書いたりします。

 理科学習で付けたい書く力は、観察ではスケッチする力、実験では表やグラフを書く力もあげられます。スケッチでは、よく見て、小さなものは実物より大きく拡大して描き、大きなものは適当な大きさに縮めて描きます。虫メガネや顕微鏡を使うときもあります。描いた物の中に測定した長さを書き込んで、おおよその大きさが分かるようにします。実験では、結果をできるだけ表やグラフにまとめます。算数で学習する表やグラフですが、理科では、実際の学習場面で使っていくことができるようにします。

最後にレポートを書く力です。年に何枚か、まとめのレポートを書きます。例えば、チョウの幼虫の成長を、学習ノートや独自学習ノートに観察記録してきたことを、一枚のレポートに仕上げて、掲示できるようにします。そのためには、連続した観察記録をきちんと書いていなければ、レポートを書く時とても困ります。科学者の世界では、実験や観察をまとめて、論文を書くということに当たります。3年生でも、3年生としてのレポートを書いていきます。

一年間頑張って、いろいろな「書く力」を伸ばしましょうね。





          ヘ(゚∀゚*)ノ