夏休みの課題  合格


長い夏休みが始まります。子ども達は、働かなくてもいいので、幸せです。夏休みの自分の生活時間を、全て自分自身で計画することができます。充実した時間が過ごせるように計画を立てて、積極的に学ぶようにして下さい。家にこもっていないで、行動しながら学習をすると、予想外に多くのことが学べます。新しい学びにも出会えます。

メモ帳を持って街に出ましょう。


<独自学習>

独自学習は、私たちの学校の子どもの基本です。現在、図鑑やインターネットの資料を書き写すだけの独自学習になっていませんか。個人の追究の足跡が見える独自学習にしていきましょう。

旅行計画を持っておられるご家族は、そこでしか学べない歴史や自然や文化を見てくるようにしましょう。街を歩くと、歴史資料館、博物館、科学館、民芸資料館、美術館、記念館、産業館、大学附属の博物館などがあります。また、農村、漁村、山村、城下町、宿場町など、それぞれ独特の街の様子があります。子ども達は、メモを取りながら学習する術を身に付けているので、一緒にお出かけして下さい。

また、遠くへのお出かけをしなくても、奈良周辺の公共団体企画の観察会、実験工作教室、見学会などを探せば、意外とたくさんあります。申し込んで参加したり、博物館、昆虫館、水族館、科学館などの夏休み行事を活用したりすると、多くの学びが体験できます。

そして、これら夏休みの体験学習は、独自学習ノートに記録を取り、学びを深めて欲しいと思います。夏休みに独自学習ノートが充実してくると、二学期からは、さらにアップしたペースで、さんぽ学習や各教科の学習が深められると思います。

独自学習ノートの書き方について、「お出かけ調べ学習」をイメージして説明します。


まず、調査や観察や見学に行く前の事前学習から、独自学習ノートを書き始めます。インターネットや図書や図鑑などを使って予備調査をして概要をつかみ、調べる目的をいくつか決めてから、お出かけするようにします。また、地図でその出かける場所の周辺の様子を知っておくことも大切です。

お出かけ先では、現地の観察メモ記録をしっかり取り、さらに、写真や資料を集めます。インタビューができれば、さらにいいと思います。

つぎに、メモや写真と、集めた資料を基に、独自学習ノートに研究や観察の記録を書いていきます。ここでのノート記録には、帰って直ぐにメモから書き出す一次記録と、集めた資料や写真をじっくり見直して、もう一度、丁寧に書き深める二次記録とがあります。二回、三回と書き深めると、研究調査報告になっていきます。

さらに、わからないことや、興味を持ったことについて、本を読み直したり、辞書や図鑑で調べたりして、深める学習を進めます。

 独自学習の調査に必要な道具は、メモ帳と独自学習ノートとファイルとカメラと地図と方位磁石です。また、双眼鏡やメジャーがあると便利です。ファイルは、事前に準備した資料を入れておいたり、現地で手に入れた資料を順番に入れたりします。

 夏休みの間に、独自学習の一つを、自由研究発表に仕上げて下さい。模造紙に書くのを基本としますが、コンピュータのパワーポイントを使って、資料を見せながら発表することも出来ます。コンピュータのプレゼンの場合、親が全部作ってしまう可能性があるので、子どもの力をつけることに主眼をおいて制作を進めて下さい。


<読書生活>

 次に、夏休みには、読書記録を書きましょう。ノートを準備して、自分の読んだ本について、登場人物、出来事、心に残った所などを記録しておくとよいでしょう。素晴らしい文章で詳しく記録しようと思うと、記録が長く続かないので、次のような内容を最低限箇条書きに書くとよいでしょう。

・本の題名と作者と出版社

・読んだ日時

・どこの図書館の本か

・主な登場人物やできごと

・心に残った所 など

読書記録は、A5サイズぐらいのノートに1ページ書きましょう。「200文字で書く本の紹介」というような程度がいいのではないでしょうか。さらに詳しく書きたい時は、日記帳に読書感想文として書いて下さい。読書の記録の積み重ねは、人生に素晴らしい価値を与えると思います。3年生ぐらいから読書記録を書き続けると、きっと将来には知的財産になっていくでしょう。

子どもの本は、図書館で借りて読むのが一番です。週に一、二度、図書館通いするのが、読書生活を楽しむリズムです。また、子ども向きの文庫が何種類かあるので、それらの本を買って読むのもいいでしょう。ブックオフなどの古本屋を上手に使う方法もあります。本をたくさん読みましょう。読書ノート、楽しみにしています。


<ドリル学習>

 三つ目は、自分の不得意な教科の学習です。これは、不得意だからと言ってすぐに塾に行く、習いに行くということではありません。本屋で売られている問題集や参考書を手に入れて、自分で計画的に進めて、自分で賢くなるということです。きつねTが子どもの頃、塾は今ほど無かったので、自分で教科書をまとめたり、参考書を使ってノートを作ったり、問題集を自分で解いたりしていました。3年生は、自分で頑張る学習をしてみるのが、将来の生き方の基盤になると思います。国語と算数と理科の問題集を、夏休み中に一冊ずつは仕上げてみるのもいいでしょう。問題集をする時は、テストではないので、答え以外は、何を見ても、何を調べてもいいのです。辞書や学習事典や参考書や教科書をどんどん使って、進めていきましょう。もし、毎日一枚ずつ進める計画を持つと、休み中に40ページの問題集が3冊もできますね。


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 以上三つの学習課題の他にも、虫取り、生きものの飼育、天体観測、スポーツ、体力作り、奈良さんぽ、登山、海で泳ぐなどはいかがでしょう。きつねTは、短い距離のウォーキングを足していって、100㎞以上歩くことを目標にしたいと思います。



          (^O^)/ とかげ