ワタクシは、エロ本自販機が好きである。
とはいえ、エロ本自販機を使ったことがあるのは中学、高校時代のみ。
それ以降はとんとご無沙汰である。
今現在、稼働しているエロ本自販機はその殆どがDVDや大人のオモチャなのだとか。
活字印刷のエロ本はなかなか珍しい存在になってしまったと聞く。
しかしなぁ、DVDを買うくらいならば動画なんてネットで幾らでも観れるではないか。
それも無料で。
だからエロ本自販機でDVDを売る行為は、時代錯誤な気がしてならないのだ。
ワタクシならボカシの入ったセルDVDをわざわざ深夜の国道まで買いに行こうとは思わない。
ところがエロ本の販売に関しては、「昭和遺物」という気がしてならないのだ。
DVDの様にそんなに強く突き放そうとは思わない。
それこそ売られている本は刊行されたばかりの新刊ではなく、1年も2年も前のモノが流通するのがエロ本自販機本来の姿。
だから仮に定価が1000円であっても、自販機で売られる時には700円だったり800円だったりと割引販売になっているケースが多い。
だからエロ本に関しては、チョットだけお得感が有るのだ。
仕入れ価格も安いだろうから、売れればそれなりの実入りが有るのがエロ本自販機業者の旨味だろう。
かつてエロ本自販機が誘蛾灯の如く深夜の国道沿いで明かりを灯していた頃、そこは深夜ドライバーの「息抜き場」でもあった筈。
売られているモノが有害図書というのなら、ボカシも墨消しもしないで売って欲しいもの。
そこまで本に加工処理させておきながら、「読み終わったら白いポストに入れて下さい」とゴミ箱直行を示唆するのは、余りにも寂しい話。
プロの仕事には、侘びも寂びも有るのだから。
それが剛速球でも、カーブでも、シュートでも、フォークでも、スライダーでも、ナックルでも、買い求めた人間の琴線に触れればお宝になるのだ。
ビニールに包まれて出てくるので、当時はビネール本、略してビニ本と呼ばれていたな。
懐かしい…。
さて、今回は浦幌町に未だ残る昭和遺物のエロ本自販機。
既にサンプルも撤去され、未稼働の状態。
これを業者が回収しないのは何故なのだろう?
もしかして業者そのものが廃業してしまったのか、
それともこの仕事に旨味が無くなったから放置したまんまでドロンしたのか。
こういう未稼働状態の無人店舗は近年よく見掛けるようになった。
でも東北地区の場合は、キチンと撤去されているケースが殆ど。
国道38号線沿い。
隣には広い砂利の駐車場。
大型トラックもトレーラーも横付け出来るスペースを有している。
それほど雪も深くない為、近付いてみる。
在ったのは未稼働機が3台。
一番左は鉄格子タイプ。
確かにこのタイプ、見たことがある。
真ん中と右側のは同じ簡体。
真ん中のだけ鉄格子タイプに加工してあり、その隙間も狭い。
あの頃、この正面のクリアパネルに刃物で傷をつけたり、ライターで炙ったりする輩も大勢その痕跡を残していたので、きっとソレに対する対策だったのだと推測する。
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