第80回

たまたま、私の塾に有名なN高校に合格出来そうなすごい子供が2名いたのです。

震災の時に、体育館が、死体置き場になり、入試日が普段と違うから、受けれたのです。

私の塾は断念しましたが、結局、東京の大手有名塾も一杯受けていました。

 

その前に、N高校の先生の著作を読み、塾の近所のホールで講演会をして頂きました。

それから、その先生のおかげで、N高校の授業を見せて頂けましたが、

私は色々と疑問に思う所がありました。

 

中学2年生で、文部科学省の中学生のカリキュラムのノルマを終わり、

高校2年生の夏休みまでに、同じく、文部科学省の高校のカリキュラムを終えて、

それ以後は、東京大学と、京都大学に分かれて、ひたすら30年分の過去の入試問題を解く

のです。「いわゆる先行学習法」です。成程、だから、東京大学にも京都大学にも合格出来るのかと思いましたが、私の教えたい事とは違うと感じたのです。

元々賢い子供達を中学入試で集めて、先行学習するから、東京大学にも京都大学にも合格出来るのですが、大学に合格出来れば良いとは思えなかったのです。

 

東大寺学園高校の授業も、見せて頂けましたが、実に自由に、子供達が学んでいました。

私の塾から行った生徒に、小学生5年生の時に、基礎英語のラジオ講座を聞く様に言って

いたのですが、彼は、基礎フランス語と基礎ドイツ語も聞いて、中学生で既に、大人用の

フランス語講座と、ドイツ語講座も聞き、東大寺学園高校では、受験勉強を一切せずに、

京都大学の後期入試で、数学はフランス語で答案を書き。化学と物理はドイツ語で答案書いたら、合格したと言ってました。彼は、海外の大学に行くと言っていました。

 

「高校も大学合格者数でなく、校風で選ぶきべだ」と思いました。

公立高校では、歴史も、たいてい明治以降は授業も無いです。

だから、難関大学には、なかなか届かないのです。