2023.12.29
02-2_1_01 香料成分の毒性と規制』に目次、環境ホルモンに関する記述、香料の毒性に関する他の記事へのリンクを追加しました。環境ホルモンは超微量で作用するために安全な量が決められないことから、EUでは環境ホルモン作用が疑われる化学物質は原則使用禁止になっています。

「良い香り」は一般に思われているような安全なものではありません

「いい香り」は化学物質です。吸い込んだ香りに含まれる化学物質は、鼻の嗅覚細胞を介して脳に直接影響を及ぼしますが、肺から血流に入って血液脳関門を通過し、脳に影響を与える経路も考えられます。かつて香料は天然の動植物から抽出され、貴重で大変に高価なので希少なものでしたが、現在では香料の90%以上は石油から合成して安価に大量生産されています。「天然」と表示されている香料も、表示方法に規制がないため、天然素材から抽出した香料が何%配合されているかはわかりません。実は、香料は一般に思われているような安全なものではありません。香料の安全性は、地球上のどの政府機関によっても安全であるかどうかの決定、監視、被害防止のための措置が行われていません。香料成分の安全性を知るためのシステムは、国際香粧品協会(IFRA)とその研究機関である香粧品研究所(RIFM)によって運営されています。つまり、香料の安全性は、 香料業界の自主規制にまかされています

 

香料はタバコと同じ有毒な嗜好品 公共の場で使用するべきではない

このように香料というものには、タバコや合法ドラッグなどと同じような側面があります。数十年前にはタバコは体に悪い成分がたくさん入っているが、メリットもある「嗜好品」としてどこでも吸うことが可能でした。しかし、今では中でタバコを吸うことができる公共施設はありません。香料も同じ道を辿っていると言われています( 「職場での香料は新しい2次喫煙」Fragrances in the workplaces is the new second-hand smoke: https://www.freshwaveiaq.com/wp-content/uploads/2013/12/FRAGRANCE-IN-THE-WORKPLACE-IS-THE-NEW-SECOND-HAND-SMOKE.pdf )。香料は「嗜好品」として、健康リスクを承知の上、個人的に使用するべきものであり、公共の場で使用したり、他人に受動吸引させてよい物ではありません。ましてや徐放技術によって受動吸引、つまり2次香料吸引どころか、タバコよりはるかに深刻な「3次香料吸引」被害を起こしている合成洗剤や柔軟剤には法的な規制が必要です

 

 

02-1_1_03 EU化粧品指令 EUにおける香料化学物質の規制』にEUの化粧品へのリリアール使用禁止、香料の毒性に関する他の記事へのリンクを追加しました。
アレルゲンとしてEU化粧品指令1223/2009にリストアップされている合成香料のリリアールは、内分泌をかく乱するとして(環境ホルモン作用)2022年3月1日よりEUで化粧品に入れることが禁止になりました。すずらん様の香りがする香料化学物質です。

環境ホルモンは超微量で作用するために安全な量が決められないことから、EUでは環境ホルモン作用が疑われる化学物質は原則使用禁止になっています。

 

EU(European Union:欧州連合)は化粧品*について日本や米国より厳しい法律があり、化粧品の供給及び販売に関して、成分規制、責任者、主なラベル情報、EU委員会への製品情報の提出について「化粧品に関する規則1223/2009(化粧品指令/化粧品規則)」を定めています。