まちしるべ65 姫宮神社
 所在地 宮代町字姫宮
 姫宮神社は旧百間領の総鎮守で、祭神は多紀理毘売命・多岐津比売命・市杵島比売命の三柱を祀る。社伝では、桓武天皇の孫の宮目姫が当地に立ち寄った際、紅葉の美しさに見とれ、突然の病で亡くなったことを、後に慈覚大師円仁がこの話を聞き、姫の霊を祀ったのが始まりであるともいう。また、一説には、延長五年(927)成立の『延喜式』に記載される「武蔵国埼玉郡宮目神社」は当社のことであるという。
 当社の本殿は、基壇の銘によると「正徳五年(1715)四月吉日」とあり、その頃建立されたと推定され、建築様式からも証明されている。一方、拝殿は、海老虹梁に文久三年(1863)の銘が記されている。拝殿内には絵馬が多数掲げられており、一部は町の指定文化財に指定されている。また、かって所蔵していた応永二十年(1414)銘の鰐口は、現在、町の指定文化財として当社の別当寺であった前原の宝生院が所蔵する。
 本殿の東側に八幡社が祀られている。元は別の神社であったが、明治三十五年(1902)当社に編入された。なお、八幡社は、周囲より二メートル程小高くなっており、かって埴輪片が出土したことから古墳であると推定される。
 宮代町
(現地、説明板より)

 住所:埼玉県南埼玉郡宮代町姫宮
 特徴:
 撮影:2023年5月28日