宗光寺横穴群
宗光寺横穴群は、古くから知られ『増訂豆州志稿』に記載されています。明治26年(1893)8月には、坪井正五郎氏によって確認されており、また、同35年(1902)松下虎郎氏は『田中村の横穴』と題して『東京人類学会雑誌』に紹介されています。
昭和22年(1947)、長田実・大川清氏及び浅野信雄氏によって発掘調査され、凝灰岩製の石櫃(いしびつ=火葬骨が入っていました)などが発見されました。さらに、同32年(1957)軽部慈恩・鈴木尚・岡本勇・中川成夫氏などにより発掘調査されています。これらの調査によって、石櫃の他、須恵器多数と土師器・直刀・刀子・鉄鏃・切子玉・小玉・管玉・金環・人骨などが出土しています。
横穴は、現在19基が確認されていますが、その形態や遺物などから、7世紀中葉から8世紀初頭に築造されたものと考えられています。
宗光寺横穴群は、田方平野に存在する典型的な例として、柏谷横穴群=函南町や北江間横穴群=伊豆の国市と共に貴重なものです。
伊豆の国市教育委員会
(現地、説明板より)
住所:静岡県伊豆の国市宗光寺72
特徴:
撮影:2023年5月21日