■市指定史跡 丸塚山古墳の箱式石棺
 市指定史跡丸塚山古墳は、5世紀後半に造られた全長81mの帆立貝式古墳です。この時期では赤城山南麓最大の古墳で、地域の首長墓と考えられています。昭和30年に群馬大学により発掘調査がおこなわれ、3基の箱式石棺が確認されました。その中でも、3号石棺の一部を展示しています。
 丸塚山古墳の3号石棺は、3基の石棺の中でも最も大きい石棺で、緑泥片岩が石材に使用されています。破壊を受けていたため、残存しているのは展示している3点のみです。側石(左側に展示)には、底石と小口がはめ込めるように溝が彫り込まれていて、組み合わせに使用したことがわかります。
(現地、説明板より)

■台所山古墳の箱式石棺
 台所山古墳(波志江町)は、6世紀前半の直径15mの円墳です。その棺には凝灰岩を複数組み合わせた箱式石棺が使用され、石棺の周囲は粘土で覆われていたようです。一部は石材が抜き取られていたため失われていますが(ブロック部分)、内部は170㎝程あり、葺石も残存しています。
 凝灰岩製の箱式石棺は、台所山古墳の他、粕川砂岩の丸塚山古墳(1・2号石棺)や重田古墳など、本関町古墳群(本関町)内にも確認でき、地域内での優位性のある人物に採用された石棺と考えられます。
(現地、説明板より)
※台所山古墳は消滅しています。

 住所:群馬県伊勢崎市西久保町2-98
 特徴:赤堀歴史民俗資料館敷地内
 撮影:2021年12月19日