十五郎穴横穴墓群は奈良時代(今から約12~13百年前)に造られたお墓です。
十五郎穴横穴墓群のように台地の崖の所に横から穴を掘り、つくられているものを横穴墓といい、群集していることが多くあります。
横穴墓は玄室・玄門・羨道・前庭部などから構成されており、古墳の横穴式石室と類似した構造になっています。
十五郎穴横穴墓群は館出・指渋地区などの崖の凝灰岩にいくつかに分かれて分布していますが、このうち館出に群集している34基が茨城県の史跡に指定されています。
横穴墓からは須恵器・直刀・装飾品など多くの副葬品が出土しています。
虎塚古墳のある台地(指渋)の南側の崖では、約120基が発掘調査で確認されています。
十五郎穴横穴墓群全体では数百基の横穴墓が存在していると考えられ、我が国を代表する貴重な史跡です。
十五郎穴の名称の由来は、この地に十郎・五郎なる人物が住んでいたという伝承から生まれたということです。
(平成17年3月 茨城県教育委員会、ひたちなか市教育委員会)

 場所:茨城県ひたちなか市中根3438-4
 特徴:
 撮影:2020年2月2日