主がいない畑は野菜か草か | 幸せ運ぶ花生活  光風流西播支部

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庭の花、道端の花、野菜の花をちょっと摘んでお部屋に飾ってみませんか。
又、お正月、ひなまつり、お盆、家族の記念日に花を飾れば心豊かかになれます。そんな花生活をしてみませんか。

神崎郡福崎町を中心に活動しています。

福崎町t赤岡 応聖寺様でいけばな光風流をお稽古している生徒です。

 

夫婦で野菜作りをしていました。夏は草がよく伸びます。畑の草刈りはしてもらっていました。草引きもしてくれていました。草引きは上手でした。主人があの世に行くと畑は野菜がわからなくなって草が勝っています。

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2024年7月24日 / 最終更新日時 : 2024年7月24日 内藤 正風・セミナー

様式とは「型」や「手順」を覚えるものではなく「本質」を学ぶためのものです

目次

ごきげんよう、こんにちは、こんばんは、内藤正風です。

先日開催した「夏季セミナー」の家元講義では、いけばなの「様式」という事にも少し触れました。

がしかし、様式ということ自体については深堀はしなかったので、先日の夏季セミナーの追講というか補講として、今日は様式についてブログで取り上げたいと思います。
ちなみに先日の夏季セミナーを受講してくださった皆様がこのブログをご覧になれば、先日の家元講座の内容をより深く理解していただくことができると共に「なるほど!」と納得していただくことができると思います。

「様式」とは何か

いけばなには「様式」すなわち「型」というものがあります。
これは日本の伝統的なものが「型」を大切に考え、剣術や柔術での型、能や狂言や歌舞伎の型、茶道や書道で基本と呼ばれる型があるのと同じです。

そしてこの「型」と呼ばれるものは、えてして ”堅苦しい” とか ”古臭い” と思われる傾向が強いですが、実は「型」があるからこそそれを元にして誰でもが自由に変化応用をすることが出来るようになるのです。
ちなみに「型」は初心者の段階から学びますので、”レベルの低いモノ” とか ”初心者のモノ” という風に思われがちですが、これは大きな間違いで、「型」は一番大切な存在として今日初めて行なわれた方から超絶上級者まで、全ての段階で不可欠な存在だからこそ初心者の段階から学ぶ必要があるという事なのです。

大笑いしながら落ち込むことが出来ない様に、「型」を学ぶ事で本質を理解することが出来るようになる

「型」というと技術や知識の側面にどうしても目が行きがちです。確かに知識や技術も大切なのですが、実はもっと大切なことがあるのをご存じでしょうか。それは「型を通じて本質を学ぶ」という事です。といってもなかなか解りにくい事なので、例を挙げてお話をしたいと思います。

満面の笑顔で、そして大きな声で笑ってみてください。周りに人がいるなら1人になってからして頂いたら結構ですよ。そして満面の笑顔で大きな声で笑いながら思いっきり落ち込んでみてください。
どうですか。思いっきり落ち込めましたか。たぶん思いっきり落ち込むどころか軽く落ち込むことすらしにくかったのではないかと思います。
これこそまさに「型」があるからこそ本質をしっかりと理解することが出来るということに他ならないのです。

昔からの言葉に、嫌なことがあったら笑顔になろうとか、しんどい時こそ笑おうとかありますが、これって正に「真理(物事の本質)」なんです。笑っていたら落ち込めないですし、仮に落ち込んでいても笑っていたら段々どうでもよくなってきちゃいます。これこそ「型」の効果ですよね。
「笑う」という「型」は、元気になったり前向きになったりするという本質を引き出すことが出来るという事なのです。

いけばなの「型」は、小手先の知識や技術を学ぶためにあるのではない

いけばなで学ぶ「型」も全く同じことが言えるのです。未熟な間は「型」と聞くと、堅苦しいとか古臭いと感じがちです。しかし経験を積み自分がレベルアップしてゆくと、その「型」で学んだことを生かすことが出来るようになってきます。そしてもう一段のレベルアップをすることが出来れば、「型」を通じて物事の本質や真理に気づくことが出来るようになるのです。

「型」は言い方を変えると「基本」と言い換えることができます。そして「基本」があるという事は、そこに「変化」があり「応用」があるという事でもあります。つまり世阿弥の書いた「風姿花伝」の中に出てくる「守破離」そのものだという事ができると思います。「基本=守」「変化=破」「応用=離」という事です。

いけばなでは小手先の技術や知識を皆さんに学んでほしいと思っているのではなく、もっと本質的な事を学んでいただく機会だと私は思っています。だからこそ ”いけばな” は古来より「華道」と呼ばれているのですし、しっかりといけばなを学んでおられる方は、そのままビジネスや日常生活にもその教えや学びを役立てていただくことが出来るという事なのです。

内藤正風PROFILE

内藤 正風

内藤 正風
平成5年(1993年)、光風流二世家元を継承。
お花を生けるという事は、幸せを生み出すという事。あなたの生活に幸せな物語を生み出すお手伝いをする、これが「いけばな」です。
光風流の伝承を大切にしながら日々移り変わる環境や価値観に合わせ、生活の中のチョットした空間に手軽に飾る事が出来る「小品花」や、「いけばな」を誰でもが気軽に楽しむ事が出来る機会として、最近ではFacebookにおいて「トイレのお花仲間」というアルバムを立ち上げ、情報発信をしています。ここには未経験の皆さんを中心に多くの方が参加され、それぞれ思い思いに一輪一枝を挿し気軽にお花を楽しまれて大きな盛り上がりをみせており、多くの方から注目を浴びています。
いけばな指導や展覧会の開催だけにとどまらず、結婚式やパーティー会場のお花、コンサートなどの舞台装飾、他分野とのコラボレーション、外国の方へのいけばなの普及、講演など、多方面にわたり活動し多くの人に喜ばれています。