こんにちは。
声と話し方のトレーナーむくもとゆうこです。
私は朗読教室を2つ主催しています。
年齢は、高校生から80代の方まで。
平均年齢は60歳を超えています。
朗読って、人生の経験を重ねれば重ねるほど、
深みと厚みを増して、味わい深いものになります。
80代の方の朗読は、とても私などまねのできない心に沁みる朗読です。
コロナ以前は、発表会をやっていました。
1400人も入る大きなホールで、グルーブとして参加させてもらったこともあります。
また、20人も入れない小さなギャラリーで、子どもたちと一緒に発表会をしたこともあります。
日々のレッスンはもちろん楽しいのですが、
お客様の前で発表する、これはとても励みになります。
そしてどんな分野においても、これほど上達する機会は他にないと思います。
なので久しぶりに、朗読発表会を11月にをすることにしました。
(コロナの終息は待っていられません💦)
会場は千里中央駅すぐのよみうりSENRITOホールです。
朗読をするにはぴったりの、木の香りがするこじんまりとした素敵なホール。
今回は、刺繍作家の刺繍CHICCHICさんの展示会と同時開催です。
なのでタイトルは『詩集と刺繍』
ダジャレのようですが💦、私たちは詩を集めて朗読します。
只今、作品選びの真っ最中です。
いろいろな詩人の作品を朗読する予定ですが、
茨木のり子の詩は絶対に入れたいと思っています。
詩人、茨木のり子をご存じですか?
1926年大阪生まれ。日常的な言葉で女性の気持ちを綴った詩が多く、
「現代詩の長女」などと称されています。
一番有名な詩は「自分の感受性くらい」ではないでしょうか?
教科書にも載っています。
私が好きな詩は、まずは「汲む」。
この詩の中の「年老いても咲きたての薔薇・・・」のフレーズが大好きです。
そして「わたしが一番きれいだったとき」「倚りかからず」「女の子マーチ」「みずうみ」「娘たち」・・・
などなど、好きな詩がたくさんあります。
そして今回いろいろ調べていて、昨日驚いたことがありました。
それは『詩集と刺繍』というタイトルの詩があったことです!!
まさに、今回の朗読会のタイトルと同じ。
ちょっと感動でした。
その詩はこちら↓
『詩集と刺繍』
詩集のコーナーはどこですか
勇を鼓して尋ねたらば
東京堂の店員はさっさと案内してくれたのである
刺繡の本のぎっしりつまった一角へ
そこではたと気づいたことは
詩集と刺繍
音だけならばまったくおなじ
ゆえに彼は間違っていない
けれど
女が尋ねたししゅうならば
刺繍と思い込んだのは
正しいか しくないか
礼を言って
見たくもない図案集など
ぱらぱらめくる羽目になり
既に詩集を探す意志は砕けた
二つのししゅうの共通点は
共にこれ
天下に隠れもなき無用の長物
さりとて絶滅も不可能のしろもの
たとえ禁止令が出たとしても
下着に刺繍するひとは絶えないだろう
言葉で何かを刺しかがらんとする者を根絶やしにもできないさ
せめてもとニカッと笑って店を出る
びっくりです。まさに私が考えていたタイトルでしたから。
これは茨木のり子が呼んでいるのかもしれません。
しらんけど!(笑)
発表会に向けてのレッスンにワクワクです
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