呼吸法には大きく分けて次の二つがあります。
「胸式呼吸」は主に肋骨筋を動かし胸郭を広げる呼吸法
「腹式呼吸」は腹筋を使って横隔膜を上下させる呼吸法
「腹式呼吸」は腹筋を使って横隔膜を上下させる呼吸法
と、前回ここまで書きました。
発声の訓練を始めたばかりの人の中には、「腹式呼吸のやり方を教わってもやり方がよくわからない」という人がいます。
でも安心してください。
赤ちゃんは全身を使って「おぎゃー、おぎゃー」と泣きますね。あれは腹式呼吸です。
そして、寝ているときには背中が固定され、肋骨筋が動かしにくいこともあり、お腹が大きく動きます。
これこそまさに腹式呼吸、誰だって腹式呼吸をしているのです。
そして、寝ているときには背中が固定され、肋骨筋が動かしにくいこともあり、お腹が大きく動きます。
これこそまさに腹式呼吸、誰だって腹式呼吸をしているのです。
人間は四つ足で歩いていた時は常に腹式呼吸だったそうです。
それが二本の足で歩くようになって、腹式呼吸よりも手早く息が吸える胸式呼吸を身につけたのだそうです。
声の大きさや息の長さはには、息の量が関係します。
豊かな声、長い息づかいにはたっぷりの息が必要です。
豊かな声、長い息づかいにはたっぷりの息が必要です。
私たちの肺活量は一般的に2000~3500㏄くらいです。
ところが日常会話では、私たちは肺にいちばん近い肋骨を広げる胸式呼吸で手っ取り早く息を取り入れてしまいがちです。
この時肺に入る息の量は350~500cc程度です。
しかし、いつもより声を張って話したり、内容をわかりやすく伝えたりするためには、500ccの空気の量では呼気(吐く息)のエネルギーが乏しく、大きく強い、張りのある声がでません。
また、わずかな呼気は短時間にいっぺんに吐き出されてしまいますので、声帯がうまく活動せず、息も長く続かないのです。
私たちは毎日、起きているときも寝ているときも全く無意識に呼吸をしています。
寝ているときの呼吸はゆっくりとした自然な呼吸で、息を吸った時、おなかが膨らみ、上下に大きく運動します。
この自然呼吸(深呼吸)を意識的に行うのが腹式呼吸なのです。
ここまで読んでくださって、ありがとうございました。
まだまだ腹式呼吸のお話、続きます。