先日、音読協会のバイリンガル読書会に参加しました!


バイリンガル読書会は、音読協会代表の本澤愛さんが読書ナビゲーターとなり、

独自の視点による本の読み方を分かりやすく明快にお話しくださり、それを参加者の皆さんとシェアする読書会です。


今回の課題図書は、『子どもの英語にどう向き合うか』


著者は、立教大学名誉教授の鳥飼玖美子氏。
鳥飼氏は、日本の英語教育現場を熟知されており、英語教育に関する著書を多く出されている方です。


本書は、鳥飼氏が、英語を学ぶ子どもたちの保護者の方々、とりわけ小学校で英語が教科として導入されることに不安を感じる保護者に向けて書かれた本です。

私も、小学校英語に漠然とした不安を抱える母親のひとりですので、本書には関心がありました。


読書会に参加して、自分が感じていた不安の正体が何なのか分かりましたし、

また、親としてどのような姿勢で小学校英語に向き合えばよいのか、腑に落ちた気がします。

 

 

 

私の印象に残ったポイントをひとつ、シェアさせてください。


本書では、小学校英語教育を議論するにあたり、発達心理学の観点からの考察が述べられています。私は、この知見が重要なカギだと思います。


鳥飼氏は、「子どもが順調に母語を獲得することが、その後の外国語学習だけでなく学習全般の支えになる」と述べています。

また、どのような環境で育った子どもが豊かな語彙を獲得しているのかを調査した研究結果も紹介されていますので、ぜひ本を手に取ってみてくださいねニコニコ


さて、紹介されている研究結果の中で、「共有型しつけ」というキーワードが出てきます。


「共有型しつけ」とは、「親子のふれあいを大切に、子どもと楽しい経験を共有する」という考えの育て方です。

これが、子どもの自己効力感を育て、主体的に学ぶ力を育てるというのです。

子どもの英語学習を考える上で、いえ、英語学習のみならず子どもの教育全般において重要なのではないでしょうか。


鳥飼氏はまた、「外国語学習には意欲と自律性が欠かせない」とも述べられていますが、

ここでも「共有型しつけ」がひとつのヒントになるかもしれません。


子どもの意欲、やる気を喚起させるのって、本当に難しいですよね。

でも、親子で英語絵本を読んでみよう、お友だちと一緒に英語のゲームで遊んでみよう、とか、そんなちょっとしたことでモチベーションが上がるかもしれません。

いろいろ試してみる価値はあると思いますよ!

外国語の習得には、長い時間と継続する努力が必要です。簡単に習得できるものではありません。
私たち親は、子どもが将来にわたって英語を学んでいくという視野の広いタイムスパンを持ち、小学校英語は、英語の「素地」となれば十分なんだと、どっしりと構えていれば良いのではないでしょうか。

そして、やがて読み書きを含めた体系的な英語を学ぶ段階に来た時に、

子どもを支え、勇気づけてあげることができれば、よいのだと思います。