私は今ではホラー映画、ゴア、スラッシャーなどが大好物(程度は限られてはいますが)なのですが、
昔は特定のジャンルしか見ることができませんでした。
特定のジャンルというのはあまり暴力的な描写がない洋画、パニックホラーなどであり、そういったショッキングなシーンが全面的に押し出されているR18指定の作品などを見ることは今まで何となく避けていたのです。
しかし、そんな私の嗜好はある時不意に豹変します。きっかけは新卒で入った会社で仕事内容、人間関係において今までに経験したことのないような想像を絶するストレスを味わい、そしてその果てに破壊衝動が己の中に生まれたためでした。
またその辺りのお話は後日書くとして、
とにかく私は日頃のストレスに押しつぶされ、いつ自分が何かをやらかしてもおかしくない状態にまで追い込まれていた時期があったのです。
このままでは駄目だ。あり余るこの暴力的な衝動を抑えられず、いつ自分が破滅へと導かれてしまうのかが分からない。
何とかしなくてはいけない。加害者ではなく、まだ被害者のままでいられるうちにーー。
では、どうしたらよいのか。どうすればこのストレス性の衝動を少しでも鎮めることができるのか。そう思った矢先に出会った方法の一つが
“とにかく暴力的な映画を見る”
ということでした。
きっかけは何かストレスを発散するためのノウハウ、的な記事を読んでいた際、そこには「自分の今抱えているストレスに勝るような衝撃的な映像や画像を見ると脳が麻痺する」というような内容が書かれており、基本的に安直である私はすぐにこれだ!と真に受けてしまったのです。
今覚えばそんな方法は心身ともに良い訳がないのですが、当時の私は藁にもすがる思いでおっかなびっくりはしながらも今まで触れてこなかったホラーのR18ジャンルに手を出すことを決意したのでした。
正直ホラーが好きとはいってもその中でもジャンルはこと細かく枝分かれしていたため、決意してからサブスク画面の再生ボタンを押すまでは少々時間を要してしまったのです。
色々迷いましたが、迷った末、ネットサイトのレビューなども参考に選んだ記念すべき第一作目の初ゴア映画はイーライ・ロス監督による
『グリーン・インフェルノ』に決まりました。
こちらは1980年に公開されたイタリア映画『食人族』がテーマとされており、少々過激めな慈善活動をしている学生グループが絶滅の危機に扮している民族を助けようとヘリコプターで現地に乗り込もうとしていた矢先、エンジントラブルに見舞われ機体は墜落、そして落ちた先に待ち構えていたのは人を食べる習慣をもつヤハ族だった、というのが
おおまかなあらすじとなっています。
キャッチコピーが「そこは、人間が喰われる地獄」、「残酷無慈悲な食人エンターテイメント」と謳われており、検索すると出てくる映画のポスターも主人公の少女が血まみれになりながら無数の赤い手にたかられているというなんともショッキングな構図となっています。
初めてこの作品を知った時はうわ、気持ち悪……と至極素直にそう思ったのですが、それと同時にこれ程のおぞましさならば今の私の破壊衝動をなんとか抑え込めるかもしれない…という一縷の期待を私はその作品に対して感じていたのです。
そして、幸か不幸かこのときはちょうど
Amazonプライムでこちらの作品がなんと
無料で配信されていたこともあり、ポケットマネーを捻り出す訳でもなく比較的スムーズに視聴は決行され……。
全て鑑賞し終えた後、己の中でみなぎっていた破壊衝動は完全にとはいえずとも大分消え失せ、ゴア映画という隊員による魂の消火活動は見事成功を遂げていたのでした。
映画の感想としては、もちろんR18になるだけあっておお、とかうわ!?と途中で思わず目を背けたくなるような惜しげのないゴア描写は多数見受けられたものの、展開が比較的スピーディーであり、かなりショッキングな描写はあれども一つ一つがあまりネチネチと掘り下げられずはい次々ー!という感じであったため、思いのほかそこまで体力を消耗することなく鑑賞ができたと思います。
とはいえ人が人を喰らう、というコンセプトなだけあって問答無用で四肢を切り落としたり、普段生きている中では絶対に遭遇しない(当たり前)暴力的な描写のオンパレードではあったため、受け付けない人は普通に見ることは困難だと思います。
しかし、そこそこ耐性があり、私のように破壊衝動を心の奥底に飼っている方にはちょうどよいくらいの質量なのではないでしょうか。
と、こうして私は無事この作品でゴア映画デビューを果たした訳でして、鑑賞したあとはやはり若干の疲労を覚えつつも前と後では比較にならないほどの謎の達成感、そして自分が抱えていたストレスが薄れているのを身をもってひしひしと感じていました。
この日からです、私が毎週末になるとチューハイの缶を片手にこれ系の映画をひっきりなしに見るようになったのは。
イーライ・ロス監督の作品は特に好きで、『グリーン・インフェルノ』の他にもデビュー作である『キャビン・フィーバー』、『ホステル』、『サンクスギビング』などを鑑賞しました。日本公開はまだ決まっていませんが、最新作の『アイスクリーム・マン』も中々に阿鼻叫喚な狂った内容らしく、今から楽しみです。
彼の作品はただ残酷なだけではなく、ゴアにいたるまでのストーリーや人間同士の心理描写などがとても繊細に表現されており、その中に要所要所に散りばめられている惜しげもないゴア描写が相まってこの上ない映像体験に繋がるんですよね。
ちなみに『ホステル』はアマプラで1、3は視聴済みなのですが、2だけ当時は何故か配信されておらず未だ視聴ができていないため、近々しっかりと目に焼き付けたいところですね(噂だと2が一番ボリューミーらしい)
『サンクスギビング』は2023年と比較的新しい公開日であったため、この機を逃すまいとサブスク配信ではなくちゃんと劇場の大スクリーンであの勇姿を見届けられたことは今となっては良い思い出です。やっぱりああいう映画こそ、立体音響と整えられた空間の中で見るべきだよなぁと思います
(なお、自分が鑑賞した回は4人しかいなかった)
まとめになりますが、何が言いたいかといいますと、職場や日常生活の中で何か不安やストレスを抱えている方、ゴア映画はとってもおすすめです。
私の場合は暴力的な描写を見ることによって自分が今抱えているマイナスの衝動を少しでも和らげようとしたことがきっかけではありましたが、この手の映画って何も考えることなく比較的頭を空っぽにして見ることができるんですよね。
引かれるかなーと思い普段はこの手の映画を好んで見るということをあまり周りの人に話すことができないため、今回このような形で書くことができてよかったなと思います。
破壊衝動が起きたら、酒とゴア!
これを私は提唱していきたいです。
↑『サンクスギビング』を観る前に食べたラーメン
