3番の謎 | sgtのブログ

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歌うことが好きです。コロナ禍で一度はしぼみかけた合唱への熱が''22年〜むしろ強まっています。クラシック音楽を遅まきながら学び始める一方、嵐の曲はいまも大好きです。


突然ですが、
「花の街」という歌、ご存じですか?


小学校の音楽の教科書に載ってた記憶がありますが、
習わなくても聴いたことのある方も多いかもしれません。


メロディがきれいで、音の移り変わりもゆるやかで歌いやすくて、
子守唄としてもいっぱい歌った大好きな歌なのですが、
初めて覚えたときからずっと、
あの歌詞がどうにも解せないのです。


1 七色の谷を越えて
    流れていく 風のリボン
    輪になって 輪になって
    かけていったよ
    春よ春よと かけていったよ

2 美しい海を見たよ
    あふれていた 花の街よ
    輪になって 輪になって
    踊っていたよ
    春よ春よと 踊っていたよ


ここまではいいのです。
パステルカラーのシフォンのような、
優美な春の詩だと思います。
ところが、


3 すみれ色してた窓で
    泣いていたよ 街の窓で
    輪になって 輪になって
    春の夕暮れ
    ひとりさびしく 泣いていたよ


3番でいきなり、なんとも悲しい展開になり、
しかもこれでこの歌は終わってしまうのです。


いったいこれはどんな情景なのでしょう?
この主人公に何が起きたのでしょう?


そういうことが気になってしまう、
我ながら変な子どもでした。
そういうことが気になったまま、
おばちゃんになってしまいました。


この詞の主人公は、
塔に幽閉されたお姫様?
不治の病の床にある少女?
春風をリボンに喩えているせいか、
女の子のイメージが強いです。


前の二つの節が美しいだけに、
主人公の孤独な悲しみがより際立ってしまって、
歌うのも可哀想…と思うのは私だけかもしれませんが。


とにかく、好きな歌なのに、
歌うたびにせつなくなるんです。
それを毎春繰り返してたんです。
文字にすると間抜け感がひどい。


ところが先週ふいに、この3番に、
こんな解釈はどうだろう?という
思いつきが降って湧いてきました。


いつものオーバーラン意訳です。


明日以降に上げてみますので、
よろしければお付き合いください
m(_ _)m


(『花の街』 詞/江間章子 )