乳がんの片側全摘出手術を終えた後の記録です。
(少し前の出来事で、時間軸はずれています)

手術を終え、麻酔の副作用が多く出てしまい、
回復までにしばらくかかり、
心配していた胸がなくなったことへの喪失感を感じるよりも、とにかくこの体調不良をどうにかして…
という気持ちでした。
術後3日目から調子が戻り、
パジャマの上から、さらっと確認。
うん、一応大丈夫。

病院では、こういう状況はきっと慣れっこですよね。
傷の確認やら、テープの貼り替え等、

(まだ、私ちゃんと向き合えていないんですけど……)

結構サラッと開けてくれてしまうので、
見えてしまった…
一瞬だけ。免疫をつけるために、まぁ良かったかも。
うん、これも一応大丈夫だった、
ということにしておこう。

意外と病院にいると、
感情が出ません。
なんだろう…。


下半身だけのシャワーが許可され、
でも、さすがに鏡の前には立たなかった。
やっぱり怖い、全体像として映るのは違うだろうし。


入院した病棟には男性看護師さんもいて、
ある日、検査中にテープが取れているのを見つけてくれた看護助手さんが、女性の看護師さんに後で替えてあげてくれる?担当のお部屋ではないけど、よろしくね。と言ってくれたのです。

その日の私の部屋の担当は男性看護師さんでした。
他のことで回ってきた時に、(たぶん忙しくてさっきの看護師さんは来れないのかな?)と思い、
私から男性看護師さんに、テープのことを告げたのです。
私からの要請なので、替テープを持ってきてくれたところに、
先程の女性看護師さんが登場して、
「私がこっちやるから、〇〇の方お願い〜」
明るく変更を伝えてくれていました。

そして、手当を始めながら、
「選べるんだったらさ、同性の方がいいじゃんウインク
と、言ってくれたんです…

初めて術後、涙が溢れました。
看護師さんの優しさもそうだし、
あー、そうか。第三者からしたら、
片胸がなくなったまだまだ若い女性ってうつるんだもんな…なんてやっと実感したというか。

「ちゃんとまだ見れてなくて…」
と伝えたら、
「そうだよ…ゆっくりでいいんだよ……」
と声をかけてくれました。
そして、娘が実際見たらやっぱりショックですよね、
なんて聞きながら。
「やっぱり、結構びっくりする感じになってますか…?」と聞きながら、平気な顔して、たぶん平気ではない自分にも少し気づきました。


そして、やってきた退院日。
ドレーンという管をつけての帰宅だったので、
それの処理方法や管の位置がズレていないか見てほしい、そして傷痕も出血等変化がないのかは見ておいてね。と、今度は元気ハツラツの看護師さん。
「まだ、傷痕をちゃんと見れてないんですけど、、
じゃあ今(看護師さんが一緒の時に)、
ちゃんと見ます!!」
と、勢いよく伝えて、しっかり見ることになりました。
看護師さんの醸し出す雰囲気に押されて、
勢いよく、あまり悲観せずに見れました。


色々な寄り添い方があるのかも。
色々なタイプの看護師さんがいらして、
その時々で背中を押してもらった入院生活でした。


帰宅後には娘にも見せなければいけない日は来るので、まずは自分が見慣れないとね…。
と思いながら過ごした数日でした。