椅子座位の練習

椅子を使用する前に、あぐらをかいたセラピストの足に座らせて足底を接地させ、椅子様座位で座る練習をします。
床上座位ではあぐらをかくため足底は接地していません。セラピストの足に座らせることで、背もたれはしっかり確保され体に無理な力が入らずに座ることができ、かつ早い段階で足底に荷重感覚を入れることができます。
子どもの手を取り、あらゆる方向に動かしても倒れることはないので歌いながらちょっと踊ることもできます。

ある程度、床上座位を自力で保持できるようになり、かつ、遊んでいる時にあまり肩に力が入らずに手を使えるようになったら、椅子に座る練習を始めています。

椅子座位でも練習のレベルの上げ方はは床上座位とほぼ同じです。
はじめは、小さな椅子に座るにも支えが必要なため、この段階で100%頑張らせることはしなくてもよいと思います。
少しずつ座るのに慣れてきたら、PTっぽい練習を始めます。
この段階から椅子座位は椅子の選定が大事になります。
ポイントはお尻の位置が深くなりすぎず、横から見た時に股関節よりも膝関節がやや上方にあり、足底は膝よりもややお尻に近い位置にあることです。
深く座りすぎると骨盤が起きず、でも体を前に出そうとして円背になります。
骨盤をしっかり自力で動かす練習をすることで、体を動かしたり手を伸ばしたりすることができるようになります。

椅子に座って遊んでいる時に、肩があがっていたら、それは椅子の設定がキツイという指標になります。そんな時は、背もたれを伸ばしたり、寄りかかる範囲を増やしたり、座幅を狭くしたりと、設定を変えていきます。

絵が下手で見にくいかもしれませんが、こんな座り方が理想です。