ハリが小さい頃に毎日のように近所の公園へ通っていたのですが

そこでとても気になったのが子供に何もさせてあげないナニーさん達の子育て方法です。

子供を預かる立場上、怪我をさせたくないと言う気持ちも分からないでも無いのだけど

たとえば子供が遊具に登ろうとしても

『危ないから登っちゃ駄目!』と一日中怒鳴りつけていたのです。

そんな風に育てられた子供は

本当だったら出来ても良さそうなことさえ出来ないと思い込まされて

簡単なことでさえ挑戦しない子供と成っていました。

まだ3才でそれではかわいそうだなと思いましたが

私の子供ではないので何も言えません。

ドーム型をした登れる遊具にハリがどんどん登るのを見て

他の子供達が近寄るのだけど

『下にいてあげるから登ってごらん。』と言っても

『危ないから登らない。』と言って挑戦しませんでした。

ちなみに

子供が遊具で遊ぶ時は

絶対に大人が手を出しては行けません。

子供が遊具に登るのは、その上に立つことで何かを得るのではなく

登るという運動が子供の成長に大事なのです。

親が毎回抱き上げて登らせていたら

自分の手足をどのように動かして

体重をどのように移動したら登れるのか?と言うことが学べません。

子供が

「できなーい、助けて!」と私に助けを求めるとき

それが登ってしまってから降りられないと言う

危ない時は助けますが

登りたいけど登れない場合は

「出来ないことはしない。そのうち出来るようになったら挑戦しなさい。」と言います。

ただ甘えたいだけの子供の場合は、ちぇっと言うような顔をして

自分で登ったりします。

そんな時は普通に

「わあ、自分で登れたんだね。凄いね!」と褒めてあげます。

お母さんやお父さんが子供と公園に行って

その子供の身体の大きさや実力に合わない遊びをさせていると

育つのは子供の身体ではなくお母さんやお父さんの腕の筋肉だけです。

私は子供を持ち上げて喜ばせるために遊具を使うのではなく

あくまでも子供の身体の発達のために使います。

子供の身体の別の部分の発達をさせるために

子供を持ち上げることはありますが、あくまでも

出来ないことを助けるために持ち上げてあげることはしません。

さて子供が出来ないことはさせないと言うルールがあると同時に

出来ることは進んでさせてあげると言うことも大事な話です。

子供が怪我をするとかわいそうだからと言いますが

第一に遊び場ではない変な場所で遊ばせなかったら

命を落とすようなことはありません。

ちょっと擦りむいたり切ってしまったりするような傷は

驚くほどの早さで回復するので心配ありません。

骨折などは子供が真剣に取り組んでいる瞬間に大人が大声を上げてびっくりさせたり

誰かに横から変な力をかけられたりした時に落ちたりすると大きな怪我をする場合がありますが

周りに注意を払っていてあげれば

子供が真っすぐ落下したくらいで骨折することはあまりありません。(絶対にとは言えませんけど)

高いところから飛び降りたりして変な形で落ちることが骨折に成りやすい原因です。

子供は転んで膝を擦りむいても

翌日は同じことを繰り返し

また同じような場所を怪我したりします。

子供の身体はその怪我の多さに対応出来る位

回復力が高いです。

そして子供は怪我から痛みを学んだり、忍耐を学んだり出来ます。

転んで怪我をしてもまた危険だったり難しかったりすることに

挑戦すると言う気持ちをサポートしてあげることで

その子供が簡単に挫折したり、高度なことに挑戦することを避けたりするようなことなく

失敗を恐れずに、色んなことに挑戦出来るような子供に育つと思います。

高いところに登る遊びについては

どんどんと地面から離れて行き

落ちたら怖いと言う恐怖を感じながらも

上に登りたいという欲求を満たすために

気をつけて頂上を目指すと言う経験を通し

恐怖を克服すると言う練習も出来ます。

例えば将来化学者に成って今まで例を見ない研究をしようかと言う考えが浮かんだとき

失敗したら嫌だから手を出さないような大人に成って欲しいのか

失敗を恐れずに、自分を信じて挑戦出来るような大人に成って欲しいのか

子供の遊びからそういう人格形成まで影響を与えると言うことを知って欲しいです。

失敗を恐れて何にも挑戦しない人が化学者に成るということ自体が想像出来ませんけど。

モンスターペアレントと呼ばれる人たちが

友達同士の喧嘩やその人たちだけが危険と思うような遊びを全て子供から取り上げていたら

多くの子供達が

痛みを知らず、怪我することを恐れ

難しいことや自分の能力よりも高度なことに挑戦する気持ちを育ててもらえないまま

大人に成って行くことでしょう。



続く