ビデオの内容をお伝えします。

2008年1月8日のフロントラインです。

2001年のニュースで態度を修正するための薬を処方されている子供の数が

突然増えていると言うレポートがあったそうです。

子供に薬を使うことに対して、反対の言葉がたくさん出ましたが

それは今も続いています。

現在アメリカには100万人の子供がADD/ADHD(2008年の時の話です)と診断されてます。

1993年、ロスアンジェルスに住むジェイコブの2歳の誕生日から始まります。

3歳をすぎた頃から、ジェイコブは保育園の先生たちから衝動が抑えられない子供だといわれ

薬を使ったら、それが変えられるかもしれないと言われ始めたそうです。

たった4歳の子供に薬なんか必要ない!と両親は先生たちの意見には反対し続けたそうですが

学年があがっても新しい先生たちからしつこく薬を勧められていたので

仕方なくとうとう医師に診断してもらったところ

ADHDと言う結果がでて、リタリンと言う薬を処方されたそうです。

ビデオとは関係ありませんが、ADD/ADHDの判断には

特別決まったテストや規定などはないそうです。

その診断をした医師の経験や考え方がそのまま反映されるそうです。

このジェイコブ君が本当にADHDだったかどうかは別としても

同じ子供を見ても対応する大人の考え方次第で

それは問題視されたり、普通と判断されたりします。

公園にくる子供の中でも目立って落ち着きがなかった息子を持つ私が見る生徒と

おとなしくて動かないような子供しか育てたことがない人が見る生徒では

その生徒につけるラベルの名前が変わってくると言うことです。

例えば子供を小さいうちから厳しくしつけたら

絶対に言うことを聞いておとなしくなると信じている先生がいたら

それ以外の子供はみんな問題児になるでしょう。

静かに座ってばかりいて、勉強や手作業ばかりさせているような保育園に子供を入れたら

それが出来ない子供は問題児です。

ADD/ADHDの症状を読みながら思ったことは

「この障害は、誰にでも当てはまってしまうのではないか?」と言えるくらい

たくさんの症例があり

しかも私やハリもそんな症状がある!と言うものがたくさんありました。

でも私もハリもそうではないことも分かっています。

実際のADD/ADHDの人は

外からは見えないけれど

脳の中の働きが、他の人と違う方法で行われているのです。

私に当てはまる症状があったとしても

私はその似たような症状のせいで

つらい人生や困った人生を送っていると言うところまで行ってません。

逆に言うと、本を読んだら自分もそうだったと気づく人がたくさんいる可能性もあるのですが

その気づいた中の何人が、その障害のせいで苦しみ続けているのか?と疑問に思います。

意外に自分で適応する方法を見つけて

ちゃんと生活できている場合もあると思うのです。

小さい子供への診断の怖さは

ただ動き回っているからとか

衝動を押さえられないからと

小さい子供にありがちな行動の特徴を

すぐにADHDの特徴ととらえてしまう間違えです。

このブログで何度も書いているSensory Processing Disorderも

ADHDと似たような態度をとる場合があります。

私はハリをみてADHDかも?なんて勘違いしなくてよかったと思います。

そして、そのような早まった考えを言わなかった先生たちにも感謝してます。

ハリは似ているけど、違うのです。

さて、ジェイコブの話に戻りますが

ジェイコブがリタリンを飲み始めたら、多動症の症状は治まったけれど

今度は不安症(という言葉があるのかわかりませんが)が副作用でおこったそうです。

その症状を抑えるために二つ目の薬が処方され

そのせいで強迫的な態度をとるようになり、さらに別の薬を処方されると言う形で

薬の数がどんどん増えて行ったそうです。

9歳になったジェイコブは気分障害にかかり、鬱の薬などどんどん増え続け

10歳の時点で8種類の薬を飲んでいたそうです。

その現状を変えるため

家族は薬を全部止めるために

ジェイコブを病院に入れたそうです。

薬をやめて、何が問題なのか見つけようと思っていた時に

双極性障害(バイポーラー)だと診断され、その障害に薬を処方されたそうです。

セラピーをするとか、何か別の方法を勧めることもなく

ただ薬を処方されるだけでした。

医師は何の確証もなく、新しい薬をジェイコブで試してるだけだったとお母さんが言いました。

13歳の誕生日の朝、目が覚めたら首が動かないと言う副作用が始まり

首を何度もぐるぐると動かすようになりました。

双極性障害は大人にしか見られないと言われている障害だったのに

現代の子供が急に双極性障害と診断されるようになったことは

とても考えられないそうです。

でもその診断の数は年々増えていて

2歳の子供に3種類もの薬を飲ませているなどと言う現状もあるそうです。

実際はその診断が正しいかどうかは分からず

ただ診断の数が商業的に急にのびているようです。

医師は子供の体を使ってテストをした訳でもない新しい薬を

実際の子供を使って、実験的に試しているようです。

現在(そのフロントラインが放送された2008年)100万人の子供が

双極性障害と判断され

薬を処方されてるようです。

子供が本当にその病気なのか?と言う疑問だけではなく

医師や製薬会社は子供のことを考えているのか?

それとも自分の収入のことだけを考えているのか?と言う疑問も浮かんできます。

話は2番目に続きます。