ハリの水泳チームのサイレントオークションがありました。

サイレント・・・つまり静かなオークションは

部屋に集められたオークションアイテムの横にある紙に金額をビットしていく方法で

テレビなどで良く見る競り落とし【Live Auction】とは違います。

例えば50ドルの商品を誰かが寄付してくれたら

その商品の説明と、最低ビット価格が書かれた紙があり

その商品によりますが、いくらごとにお金が値上がりしていくか書かれています。

例えば最初は15ドルからスタートして5ドルずつ加算されていくとすると

20ドル、25ドル、30ドル、35ドル、40ドル、45ドル、50ドルと書かれているので

その商品を欲しい場合は、空いてる値段のスペースに名前を書きます。

普通は空いてる中で一番少ない値段に書いていきますが

どうしても欲しい場合は最初から最高金額に書き込む人もまれにいます。

その後で誰もほしくなければ、その商品は自分のものになり

お金を払って、商品を貰います。

貴重な価値のあるものなどが出されていると知ってる場合は

(例えばサイン入りの野球ボールとか)

オークションが開かれる時間に行き、一番安い値段にビットし

時々見回って、自分の後に誰かがビットしてないか確認したりして

自分が最高いくらまでだったら出しても良いというところまで

誰かが名前を書いたら、その上にまた書くという感じで

ビットするのです。

素敵な商品が揃っていて

商品よりも来客が多い場合は

そのビット価格が値上がりする可能性がありますが

来客が少ないと

誰もビットしてない商品があったり

一人しかビットしてない商品があったり

そうなると

買いに来たほうはかなりお得です。

小学校でも保育園でも

こういうサイレントオークションを開き

学校の運営費を稼ぎます。

先生の給料などもそこから練りだされることもあります。

特に小学校の場合、音楽や美術などのアートの先生を雇う為に

オークションは欠かせません。

学校の教材も、家族がクレヨンや絵の具を買うのではなく

オークションでお金を作って、学校全体で買うのです。

もちろん、家族に紙や本を寄付してくれと言うお願いも一年中あります。

子供を育てている人間は、自分のお金と時間を沢山使わないと

子供が育てられない環境で子育てをしてるのです。

さらに、ハリのように水泳などのスポーツをしている場合

その運営費もまたオークションなどを開催して集めるため

一人の人が一年でいくつものオークションに関わってます。

さらに言えば、お金を出すのはその家族か

関係者がほとんどで

兄弟が多いと

『もうこれ以上家族に寄付をお願いできない・・・。』と言う人も沢山います。

私などは家族がいないため、いつも自腹で沢山お金を出さなくてはならなかったのですが

今はもう、余裕が無くてお金を寄付したり

オークションのものを買うことも出来ません。

なので、自分の労働力を寄付してるのです。

石けんは、既に買ってある材料があるため

それを使って、ハリと沢山の石けんを作りました。

オークションで買ってもらえるように、見た目も綺麗っぽいものを作りました。

それでも石けんだけでは寄付できないので、入れ物を買ったり石けん皿を買ったりしました。

それから今日の当日の食べ物係りをしたので

前もってミーティングで話し合ったり、買い物に行ったり

自分がお金を出せない分、仕事をして貢献しました。

水泳チームには50家族くらいが居るそうなのですが

小学校の頃と同じく、イベントで働いてる人は数えるくらいです。

そもそも、子供を育てるだけでもお金が掛かるのに

教育の為に時間外でも働いて、お金を集めなくては成らないと言うシステムが変なのですが

土曜も日曜も働かないと子供を育てられない人などは

もちろん、こういうイベントには来られません。

そういう低所得者の子供に安く水泳を習わせたいというコーチの意思の下に作られている

水泳チームなので

ハリもありがたくレッスンに参加できるのですが

このオークションで成功しないと

今後の運営費や、奨学金が作れません。

家族が支払うチーム費はチームのギア(水着やパーカーなど)を買う為に必要な値段くらいで

それ以外の光熱費までは集められてないそうです。

(かくゆう私も、最低の値段しか払えない家族です。

水泳は水を温めるのに凄くお金が掛かるそうです。

コーチに言わせると水泳が一番高いスポーツなんだって・・・着てるのはあんな水着一丁なのに。)

低所得の家族の子供にもスポーツをさせる為に

奨学金制度を設けているけれど

奨学金を出すのは親が開くオークションからの資金で

そのオークションを開く時の客の対象は、チームの家族が中心・・・

なんだか話が矛盾してると思いませんか?

本当は、一般から寄付が貰えたら

低所得者の家族が安心して子供にスポーツを習わせられるのに

結局は、自分たちでお金を出さないと行けない様な状況なのです。

運営してる側の人間が一番お金を使っている感じがした今日のフードテーブルもそうです。

ミーティングに行ったり、買い物に行ったり、調理したり、飾りつけたり

サービングをしたり、オークションの係りの人は

沢山の会社に電話を掛けて寄付をお願いしたり

寄付されたものの管理をしたり

値段を決めたり

気が狂いそうな量の仕事を

普通の仕事の合間にしてくれていました。

その上会場で働いている間、何度もお金を払って自分たちが売ってる食べ物で食事をするのです。

もっと、子供のため子供を育てている親のために

何か良い方法は無いのかな?って思ってしまいます。

ちなみにオークションは

宣伝が大事です。

オークションがあることをより多くの一般人にお知らせすることで

その日の客足が決まります。

このご時世ですから

みんなギフトを安い値段で買いたいと思っています。

だから、こういうお得なイベントは

『知っていたら行ったのに!』と言う人が結構います。

でもそれを子持ちの家族対象に宣伝しては駄目です。

みんなスポーツの付き添いで忙しいのですから

(サッカー、バスケ、ベースボールなどなど)

それよりも、近所の人達を集めたら良いのです。

って・・・私は食べ物係りだったので

宣伝に関しては何も言える立場では無いのですが。



ハリは朝の練習をサボったため

私と一緒に会場についてから

ラッフルチケットを頑張って売ってました。

近所のヘイトアシュベリーまで歩いていき

メニューを見せながら

客の呼び込みをしてきてくれたそうです。

その後はお友達とずっと遊んでいたのですが

今日一日、楽しんだようでした。

私は朝から寿司を20本くらい巻いて、夕べから煮ていたお稲荷さんでいなり寿司を30個作って

スタート30分前に会場へ行きました。

それから寿司を並べたり、他の食べ物を盛り付けて売ったり

10時半から3時過ぎまでずっと働きました。

7時に起きて寿司を作った時間も入れるとかなり長時間でした。

お陰で帰って来てすぐ、4時頃に夕飯を食べて(寿司の切れ端)

テレビを見ていたら居眠りしてしまい

そのままベッドに入ったのがまだ夕方の6時になる前。

それから2時間も寝てしまったのでした。

テレビを見ながら眠くなるって・・・おじいさんになった気分です。

でも、やっとまた一つイベントが終わってほっとしました。