私の家族は全員日本にいるのですが、ハリの父親はサンフランシスコ生まれのサンフランシスコ育ちで

9歳はなれたお姉さんと、5歳はなれたお兄さんがいるうち

お姉さんもサンフランシスコに住んでいます。

お兄さんはちょっと離れた場所に住んでいるのだけど、娘が一人います。

ハリとは約ひと回り離れています。

だから今は20歳過ぎていて、前回お父さんと二人でお家に遊びに行った時も不在

ハリがその家で一人だけ子供だったそうです。

お姉さんには二人娘が居て、一人が37歳、もう一人が31歳です。

お兄さんの娘よりもさらに年上です。

その二人のうち下の娘の方が(ハリの従姉妹が)子供を産んで

仕事の為にしばらく住んでいたロスから

サンフランシスコに戻ってきました。

それでやっとハリも

身内に子供が出来て喜んでいるのです。

ハリの従姉妹の子供なんだけど、どちらかといえば

その子とハリが従兄弟同士みたいな年齢差。

11月に2歳になったその男の子に会ったのはまだほんの数回です。

それはロスから家族のところに帰ってきたときに、わざわざ会いに来てくれたから会えたのです。

でも今は同じ市内に住んでいるので、一緒に遊ぼう!と言うことになり

今回は初めて従姉妹のお家へお邪魔しました。

以前、感謝祭やクリスマスで元旦那のお姉さんの家に集まると、

従姉妹のお姉ちゃんの旦那さんも来ていて(その頃はボーイフレンド)

それでみんなで遊んだりしていたのですが

私達が離婚してからは、お姉さんの家に行くのは私ではなく

元旦那のほうにしたほうが良いだろうと(元旦那は家族からはみ出ていたので)

私は自然と足を遠のけていました。

でも、下の娘さんのほうは前から私の良いお友達なのです。

さて、二人のアパートは・・・

とても素晴らしい景色のあるアパートでした。

ノイバレーと言う区域が一望できる

今度は写真を撮ってくるけど・・・

丘の上辺りにあるアパートで

下に町並みが眺められる大きな窓があるのです。

部屋にはたくさんのおもちゃがあって

おちびちゃんは、忙しそうにあちこちへ移動して遊んでいました。

ハリも一緒に遊んでいて

私は大人二人と保育の話などをしていました。

旦那さんは(籍を入れているのかは分からないけど、長年のボーイフレンドでありよいパートナー)

タトゥーイスト、つまり刺青師です。

二人の全身にはありとあらゆる絵が掘られています。

ハリもこのお姉ちゃんの影響で、小さい頃はシールの刺青を身体に貼り付けていました。

常に何個も・・・

この旦那様、写真家でもあり

彼が写真を撮ってプロデュースした写真の本を見せてもらいました。

日本で一番有名な彫師の作品を紹介したくて作ったそうです。

アメリカのタトゥーのデザインではなく

日本古来のデザインが素晴らしい!

美しいアートだ!

そう絶賛していて、(私もそう思う)

そのデザインを描ける才能と、彼の彫る技術の両方に感銘していて

その師匠が大好きなようです。

日本に毎年訪れたりしているそうで・・・私よりも回数多く日本に行ってる。

例えば日本で全身に刺青を入れる人・・・

(その本にはたくさんのデザイン、つまり人間の写真が載っているのだけど)

そういう人の写真を撮ったそうですが、完成まで2年半とか掛かるそうです。

写真集の中には下絵から完成までの写真が載っていたり

(そのために半年毎に日本に行っては写真を撮ったりしたそうです)

彫ったばかりでまだ線から血がにじみ出ているものまでありましたが

不思議とグロい感じはなく

素晴らしいアートの写真集に仕上がっていました。

彼はもちろん、刺青師たちのネットワークがあり

日本が大好き。

いつか息子が大きくなったら、親子で遊びに行くというので

ハリを通訳にするように言っておきました。

もちろん旅費は向こうもちだそうなので

『行くまでに漢字が読めるようにしておかなくちゃね!そうしたらみんなで地方に遊びにいけるよ。』と

ハリの勉強意欲が向上することを祈りながら

アドバイスをしておきました。

ちなみにその彫師の方の作品は、昔の本を読んだりして

自分でイメージを膨らませて絵を書くそうなんだけど

般若とか、竜だとか、幽霊だとか・・・私の好きなタイプの絵をたくさん描いているのです。

『紙にも描くのかな?』と聞いたところ

紙にも描いているそうです。

その人が彫った刺青の一部には、自分の名前を入れているのですが

アメリカから来た熱心な弟子(と呼ぶのかどうか)にも、

彼の名前にちなんだ名札のデザインを描いてくれたそうです。

『このデザインを使ったことある?』と聞いたら

『いつも使ってるよ。』と言っていました。

今、彼のプロデュースした本が

サンフランシスコの紀伊国屋さんに置かれているそうで・・・

私は立ち読みしなくても全部見させていただきましたが

素晴らしい作品です!

初版は数が限定されていて、大判な上に装丁も綺麗にしっかりしています。

なんとその本の一冊ずつに、手書きで番号が書かれているのだけど

それが売り切れたら、今度はペーパーバッグになってしまうんだって。

サイズも小さくなってしまうと言っていました。

そうなのか・・・初版がコレクターズアイテムになるんだね。

奥さん、すなわちハリの従姉妹も日本のデザインが好きな人です。

彼女の母親、つまりハリのおばさんもアーティストで日本びいきの人なので

私はなるべくして元旦那の嫁になり

彼女たちと知り合ったのだと思っています。

(元旦那はすでに洋梨に成ってしまったけどね)

その本はアマゾンでは見られないので、紹介できませんが・・・

こちら(この写真集のウェブサイト動画もあります)でどんなものなのか・・・ちらっと見られます。

刺青を彫ってるところを見たのは初めてです。こんな風にして彫るんだ~と思いました。