こんにちは。
子どものこころのコーチング協会・インストラクターの谷川明子です。
新学期スタートから約半月が経ちましたね。
我が家は17歳の娘が一人います。
中学1年から不登校でした。
通信制高校へ進み 韓国高校編入学を経て、夏休みを区切りに高校を辞めました。
子どもが学童期になって どこにも属する事なく初めて迎える新学期でした。
・*:..。o○☆*゜?゜゜・*:..。o
高校だけは卒業して
・*:..。o○☆*゜?゜゜・*:..。o
私はずっとそう思っていました。
私自身も不登校の経験がありますが 復学してなんとか高校を卒業しました。
その事が今の私を助けてくれている
〈やっぱり高校は卒業しておいてよかった〉
そう感じる事が実際にあるからです。
だから娘にも その事だけはと約束していました。
娘もそうするつもりでいたようです。
「高校くらい出ていないと 将来困るよ」
そんな私の言葉は思った以上に娘にしっかり浸透していました。
・*:..。o○☆*゜?゜゜・*:..。o
高校辞めたらお母さんは怒るでしょ?
・*:..。o○☆*゜?゜゜・*:..。o
私と娘が違っていたのは、ここからです。
私もその当時、やりたい事がありました。
でも学校には、必要最低限の出席を満たさなければ卒業できない。
それでは将来のスタートラインにも立てないのだと思っていました。
娘は韓国の芸術高校で学んでいましたが学びたい事が変わってきました。
学びたい学校が日本にある、それが今回学校を辞めようと思う理由でした。
とにかく出席だけはして 席に座って時間をやり過ごしてでも 今の高校を卒業する。
それから専門学校に入学するというやり方。
それが娘にはとても難しく感じると言うのです。
「でも約束だから…
お母さんと約束したから、そうしなきゃいけないと思うけど…」
と。
・*:..。o○☆*゜?゜゜・*:..。o
「辞める」って怖い!怖すぎる!
・*:..。o○☆*゜?゜゜・*:..。o
その言葉を受けて 私ももう一度考えてみました。
高校を卒業していないと ほんとにお先真っ暗なのでしょうか?
ほんとにほんと?
自分の声に耳をすませてみました。
(せっかく頑張って入学した学校なのに辞めるなんてもったいない!
また学校に行かない毎日、一体どんな風に過ごすの?
我慢も必要でしょ?将来はどうなるの?
こんなことでちゃんと生きていけるのかな?)
不安がたくさん出てきました。
その更に下に見えたのは「怖い」という気持ちでした。
学校に「行かない」より「辞める」はさらに怖かったです。
高卒認定試験など、学び直しの選択肢は様々あることは頭では承知しています。
それでもやっぱり、取り返しがつかないことのような気持ちがしました。
・*:..。o○☆*゜?゜゜・*:..。o
「高校に居たら出来ること」
「高校を辞めたら出来ること」
・*:..。o○☆*゜?゜゜・*:..。o
そんな時 娘が私に見せてくれたものがあります。
「高校に居たら出来ること」と「高校を辞めたら出来ること」
そして「高校を辞めたとしたら不安なこと」と「辞めないままの今不安なこと」が書き出されたメモでした。
そうかぁ どっちもあるんだ。
そうだよね、どっちもあるよね、そう思いました。
「行けない」と「辞める」の間にある様々な感情と現実。
怖い のは私だけではないんだなぁ。
娘も自分の心の声を聴いているんだ。
そして期待も不安も恐怖もそのまま抱えながら、
どっちも引き受けてこれからも生きていくと決めたんだな、と。
「どっちが正しいかだと、たぶん私の選択は間違いなのかもしれないんだけど…
私がこれならやれそうと思う方を選んでやってみてもいい?」
娘はそう訊いてきました。
「わかった、それがいいと思う」
私は心からそう答えました。
・*:..。o○☆*゜?゜゜・*:..。o
足らないままでも土俵には立てる
・*:..。o○☆*゜?゜゜・*:..。o
すぐに娘は、行きたい専門学校に問い合わせました。
基本は高卒での受け入れだそうですが、
その人の意欲によっては高卒資格無しでも願書を受け付ける可能性がゼロではない
とのお返事でした。
運がいいとか ラッキーとかいう言葉とはちょっと違うと感じました。
「選択肢」がある事が可能性を広げてくれる。
それはこんなにも有り難い事なんだ。
「こうでなければならない」
をちょっと緩める事が出来ると 意外と選択肢ってあるものだ。
改めてそう気付かされました。
その後面談を経て、まず願書を受け付けてもらうという最初の難関をクリアしました。
ひとつひとつ労力は必要だけど全くできなくはない。
そう思いながらする経験もまた 娘の人生そのものなのでしょう。
・*:..。o○☆*゜?゜゜・*:..。o
お先真っ暗でもなかった
・*:..。o○☆*゜?゜゜・*:..。o
「大人になるって そんな甘くないよ。
学校行かなかったら ろくな仕事もできないよ」
私は実際そんな風に子どもに声をかけてきました。
その言葉から伝えたい事ってなんだったんでしょう?
今改めて考えてみると
子供のことが心配 、幸せに生きて欲しい!
ほんとはそんな気持ちだったのに、すっかり脅してしまっていましたね。(苦笑)
「怖い」という気持ちはこれからもきっといろんな場面で生まれます。
私の中にも娘の中にも。
「どんな方法でも たぶん大人にはなれるよ!
苦労もするだろうけどね。」
私が今娘にかけるとしたらそんな言葉かなぁと思います。
また新しい扉の前に立っています。
今度はもう一歩 私が下がって見守っても大丈夫な気がしています。
最後までお読みいただきありがとうございました。
子どものこころのコーチング協会
インストラクター 谷川明子