今日ご紹介するのも、やっぱり冬らしい絵本。

寒い季節に、なんだかほのぼのした気持ちになるような、そんな作品です。


みずたまちゃん (チューリップえほんシリーズ)

まず目を引くのが表紙ですね。

全身、水玉の帽子・服をまとっている子がひとり。

それも、赤とピンクのベースに白い水玉・・・まあ、ずいぶんと派手ないでたち(^_^;

女の子なら「カワイイ♪」なんて思うんでしょうね!

そういう意味でも、まず女の子が好みそうな雰囲気の作品かな~。


表紙にいるこの子は、水玉模様が大好きのようなんですよね。

ページを開くと、すぐにその水玉好きの様子の説明があります。

「みずたまもようの コートも きたし

 みずたまもようの マフラーも まいたし

 みずたまもようの サングラスも かけたし ・・・」

「きょうの わたしは みずたまちゃんよ」


そんなみずたまちゃんは、この格好をして雪の降る中、おでかけをはじめました。

雪の中を歩くみずたまちゃん。

まず出会ったのは、バケツをかぶったゆきだるまちゃんです。

みずたまちゃんは、「さむいでしょ」と、ゆきだるまちゃんに自分のマフラーを巻いてあげました。

「わーい ゆきだるまちゃんと みずたまもようが おそろいだ」


まだまだ、みずたまちゃんのおでかけは続きます。

次にみずたまちゃんが出会ったのは、小さなりすちゃん。

りすちゃんは「くびが さむいわー」と言いながら走ってきます。

今度はみずたまちゃん、持っていたハンカチ(もちろん水玉模様)をりすちゃんの首に巻いてあげました。

「わーい うれしいわ」


次には、うさぎちゃんが通りかかります。

やっぱりみずたまちゃんは、寒がるうさぎちゃんに自分の手袋(やっぱり水玉模様ね)を貸してあげて・・・


こんなふうに、みずたまちゃんは次々にやってくる仲間たちに、自分の身にまとっている服などを貸してあげるというストーリー展開。

やってくる仲間は、誰もがみんななぜか寒がっているっていうのがツボですね。

戸惑うことなく、自分の身に着けているものをわけてあげるみずたまちゃん。

そうしてみんなが嬉しい気持ちになる、そんな展開です。

みずたまちゃん、優しいな~(*^_^*)


でも、この作品は、みずたまちゃんの惜しみない優しさだけがみどころではありません。

このみずたまちゃん・・・実は、初めのページから素顔が一度も出てこないんです。

冒頭から、深く帽子をかぶりサングラスをかけ、ぐるぐるマフラーを巻きつけて、コートを着て手袋をして。

足元だって、長いワンピースの裾からは、水玉模様のながぐつを履いています。


次々に出会う仲間たちに自分の衣服を脱いで貸してあげるんですが、どのシーンでも素顔はみえません。

どのページでも、微妙な角度で描かれていて、みずたまちゃんの素顔がわからない!!

どんなカワイイお顔なのかしら???

お話が進むにつれ、そのミステリアスなみずたまちゃんの素顔が気になってたまらなくなります。

よーく見ると、みずたまちゃんの手にヒントが隠されていますけどね。


最後にわかる、みずたまちゃんの素敵な素顔にもご注目くださいね!


それと、もうひとつ。

お話の終わりには、登場したみんなが水玉模様でおそろいになります。

子どもにとって、「おそろい」っていうのは嬉しいものなんですよね。

この絵本を読んだら、子ども自身でも水玉模様の服を着たくなっちゃうかも(笑)


ほのぼの、ちょっとドキドキ、そしてニッコリ。

寒い季節にも、ポッと心があったかくなるような可愛らしい作品ですよ。


年少さんくらいから読みきかせできると思います。



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以上、ちぇりママでした★:*:・