「福島市&川俣町で…」


事故から2年半になろうとしています。


表面的には何事もなかったかのように、原発や放射能のことに対して、目も耳も口も閉ざされています。

私も残っている家族と何度となく話しましたが…

最近では、またこの話題を避けるようになっています。


私も含め住民たちは、「仕方ない…」と、ある程度あきらめてしまっているのかも。

そんな現状のなか、震災当時からずっと現地に通い続けている方から、最近の様子をおしえていただきました。

どんなに一時的でも、小さな力だとしても…

あきらめずに続けておられること、尊敬します。


***以下報告です ***


あれから2年が経ち、少しずつ薄れつつある危機管理。恐れながらストレスのある生活を続ける事は心にも体にも負担がかかりますが、でも、出来る事は続けていってほしい。

(支援物資として届けた)大きなスイカや桃やとれたての枝豆、無肥料無農薬で育てた新鮮な夏野菜。

箱から取り出して机に並べる準備をしながら、みなさんが、「うわ~」って歓声をあげてくださって、満面の笑顔に。

お子さん達も嬉しそうに、大事そうに、果物を抱えていました。

大きなスイカはその場でカットして、みんなでいただきながら交流会をさせていただいたのですが、実際は本当に深刻な状況でした。。


ほとんどの家庭で普通に福島県産の野菜を食べている事。

おじいちゃんやおばあちゃん、近所の方が畑で育てた野菜を断る事はもう出来なくなっていて、その都度検査に出すわけにも行かないので地元の野菜を食べる事は日常になっていると。

2年以上もたって、食材に神経をすり減らし続ける事がどんなに大変な事か。

また、そのことで、大切な家族やご近所さんともめ事を起こす事だって当然避けたいわけです。

その結果が(食べ物だけではないですが)、


・口内炎が常に3~4カ所ある状態。

・目がかすみ、耳が聞こえにくい状態。
・アレルギーが悪化して病院にかかる日が増えている状態。
・本来100万人に一人か2人であるはずの小児甲状腺がんが、17万人に12人(疑いを含めると27人)。
・心筋梗塞患者の増加。

人生の楽しみであるはずの「食べる」が、心と体の「苦痛」であり続けている福島の状況が、本当に切なく思います。


食材はスーパーに溢れています。その中には、放射能を検出しないものだってあるはず。

でも、そこに「表記」がないのですから、手に取るたびに「これは大丈夫かな?」と思う。

でもその不安にふたをして、「大丈夫なはず」に切り替える。決して不安が消える事はないのに

今後も、安心して食べられるお野菜や、果物を運び続けたいと思います。

一時的な安心感や楽しさしかお届け出来ないのですが、それでも、物資的には一時的な中に、強い繋がりの継続を伝えたいからです。


福島市での交流会を終え、川俣町に向かいました。

そちらで活動をずっと続けておられる今泉君枝さんを訪ねました。
今泉さんの活動はこちら。
http://hand-to-hand-project-kawamata.jimdo.com/


こちらではお野菜の配布が行われていたのですが、そこに果物や枝豆や竹炭をお持ちしました。

小さなお子さんを抱える若いお母さん達が次から次へと会場に来られて、喜んで持ち帰ってくださいました。

何人かのお母さん方とお話しさせていただきましたが、線量の高い川俣町でさえ、もうすでに放射能を話題にする事が出来ない状況にあるようです。

部活全体の保養キャンプ等を提案しても、逆に神経質なお母さんだという見方をされてしまう現実。

気にしていない振りをしなければ、もはやご近所や、学校の父兄同士がストレスのない交流をする事が困難になっているのです。

気にする事は大切な事。

気にする事によって、予防出来る事、避けられる事を持続する事が出来ます。
その「気にする事」ができるだけ長く続くように、新潟からしっかりとサポートしたいと思っています。

「もしかしたら、私の方がおかしいのかもしれないって思うんです」涙ぐまれながらの、お母さんのこの言葉は本当に衝撃的で辛かったです。

おかしくないから!!

お子さん達を守り続けるために、周囲のどんな目にも負けないでいてほしいと願っています。とても大変な戦いだからこそ、周りの私達が笑顔で支える。


***私も思う***

お子さんを守ろうとしていること、おかしくないです!!