「 3.10大館~続き~ 」
福島在住のお母さんからのメッセージです。
避難区域ギリギリで残って生活しなければいけない私たちは、毎日地震の恐怖と原発事故の不安、「福島というだけで、将来子どもたちが後ろ指刺されるのではないか」と心配です。
子どものために、避難できるものなら避難したいです。
「この辺りも全部、避難区域になってくれれば1番よかった…!!」私の周りのの人は、みんなそう思っています。
私たち大人は、もうどうなってもいい!
でも、子どもだけは…
ここに残って生活していて、子どものことが心配でない親なんていません。でなければ、よっぽど鈍感な人のどちらか…です。
原発事故当時から、私たちは耐えています!
もしできることなら、もっと私たちの状況を世間にわかってほしいです。
特に事故当時は、世の中から置き去りにされた気分でした。
震災時、津波をかぶりながらも命からがらここまで逃げてきた人。
バラバラになった家族を必死で探し続けている人。
私の近所の学校にも、たくさんの人が避難してきました。
私たちも炊き出しや、衣類・布団などの寄付をしました。
しかし、ある日突然、全員他県へ避難していきました。
特に、私たちにお礼をすることもなく…
ここも危険だと知ったからです!
…そんなこととも知らず、私たちはのほほんと見送った…!
報道では、避難者や自主避難者ばかりが取り上げられますが、私たちのように不安を抱えながら避難もできず、普通に住んでいる人がいます…!
避難者(自主避難者を除く)は、賠償金のほかに医療費・高速料金・税金も免除ですが、目と鼻の先に住む私たちには何もありません。
この近距離で、この差はキツイです。
仕事も家も家族も奪われるなど、人それぞれの理由があるのだとは思いますが、昼間から○○を飲んだり○○○○している一部の避難者を見かけると、何と言っていいのかわかりません。
子ども達の遊ぶ場所もなく、避難させたくてもできない人がたくさんいるというのに、別なものが優先されている現状に、なんともやるせない…です。
子どもたちは、不安を隠しながら元気に外で遊んでいます。
ストレスで家の中で暴れていた時の方がかわいそうでした…。
私も不安やストレスで飛び出したくなり、「死んじゃってもいいかな」って思ってしまう時もあります。
「喉に何かつまった感じ」があり、それも「ストレスのせい」と言われました。
ここで暮らしていて、原発のことを考えて不安がっていたら、頭がおかしくなってしまう!
…だから「気にしないようにして暮らす」しかないのです。
避難したくてもできない私たちは、そう思わないと、今を生きることができなくなってしまいます。
除染をして、「住めるところだ」と思いたい。
息子たちも、ここに残ると言ってくれました。
避難している人にとっては信じられないことかもしれませんが、地元の野菜もおいしくいただいています!
子ども達には食べさせずに、お昼に大人だけでいただきます…。
作っている人の苦労もわかるからです。
矛盾しているかもしれませんが、だからといって心配がないわけではなく、みんな、本当は心のどこかでは気にしています。
だから、長期休みになると、保養先を探します。
避難させてあげられないけれど、せめて短期間だけでも…と。
休日のたびに、毎週県外へ行く家族もいます。
私たち親子も保養に行きました。
その時に出会ったご家族が、全くの他人である私たちをすごく心配し励ましてくれました。
息子も私もすごく励まされ、世の中捨てたものじゃないと、どん底から救われた気持ちでした。
こうやって話を聞いてくれたり、分かち合ってくれる人がいることを幸せと感じたいと思います。
~以上(メッセージ)~
どうか、みなさん、自分で知ろうとして下さい。
そして、自分で考えてみて下さい。
もし、私の言葉で1つでも皆様の心に響いたことがあったなら、ぜひ、あなたの大切な人に伝えてください。
私の想いが、1人でも多くの人に届くことを願っています。
~おわり~