「 3.10大館~続き~ 」
福島の事故の後、「想定外であった」という言葉をよく耳にしました。
しかし、あのような事故がおきる前に、可能性をずっと指摘し続けてきた専門家や、国会で指摘した議員さんもいました。
それに対して、“大丈夫“としてきた結果が「想定外」の事態でした。
今、私たちが、この事故から学び、教訓とすることがあるとすれば、これ以上「想定外」にしないことではないでしょうか?
あの原発事故さえなければ、今、私は、こうしてここにいることはなかった。
家族離れ離れで暮らすことも、大好きな福島を離れることもなかった。
かけがえのない家族や友人との、「避難する・しない」「避難した・しない・できない」、放射能に対する見解の違いなどで、たくさんの人が苦しむこともなかった。
原発事故によって避難せざるをえなくなった私にとっては、原発は“必ずしも必要なもの”とは思えません。
ただでさえ行き場がない使用済み核燃料を、これ以上増やすことに無理があるのは周知の事実です。
ですから、なくせるものなら失くしてほしいと思います。
けれども、この議論自体、まだまだ続きそうですし、今すぐ全ての原発の廃炉が決まったとしても、実現までには相当の時間がかかります。
しかも、膨大な使用済み核燃料もたくさんある上に、福島原発からは放射性物質が放出され続けており、すでに広範囲に汚染されてしまっています。
この問題は、とにかくどうしても時間がかかってしまうのは必至です。
もちろん、脱原発の議論は、とても大事なことだと思います。
しかし、それと並行して、もっと短いスパンで「人の(特に子どもの)健康を守る」ということも早急にやらなければならない、やってほしい…と切実に思います。
私は、子ども達の未来のために「今これから」でも、最悪の場合を想定してほしいのです。
そして、より多くの方々と一緒に考えていきたいです。
これからを担っていく子どもたちの健康を守ること、これこそ、後々の復興を支える基盤にもなるのではないかと、私は考えます。