「 3.10大館~続き~ 」
また、「世界には自然放射線の高い場所に住んでいてもなんともないし、人間の体の中にはカリウム40という自然放射性物質が存在しているから、人工放射性物質も大丈夫だ」という方もいらっしゃいます。
しかし、私はそうは思いません。
カリウム40という自然放射性物質は、昔から自然界に存在しており、カリウム40に対して私たちは適応した体になっているのだそうです。
なぜなら、「生物は進化の歴史の中で自然界に存在して摂取が必要なカリウムに関して摂取しても,すぐに排出するような仕組みを作ってきた。だからカリウムは大丈夫だが、人工放射性物質にはそんな仕組みがない」そうです。
カリウムというのは植物にとっても,動物にとっても必要な元素であり、自然界のカリウムの中には10,000分の1の量でカリウム40という放射性物質が含まれているそうです。
その放射性物質を体の中にためると問題が起こるために,それを溜め込むような性質を持つ個体は生き延びることができなかったのです。
生物は長い歴史の中で、適合した遺伝子をもつ種しか生き延びることができませんが、その中でカリウムを摂取してもすぐ排出するような仕組みを持たないと生き残れなかった。
つまり、生き残っている私たち人間は、その仕組みをもっているということです。
一方,人工放射性物質に関しては、対処する仕組みが備わっていません。
それなのに、人工も自然も同じだと言われても、私にはとても「はい、そうですか」とは思えません。
どんなに地位や名誉がある、“偉い人”がおっしゃっていても、首をかしげるばかりです。
では、世界で自然放射線量が高い地域の人々はどうか…
これも、長年その地域に住んでいる人であれば、その環境に適応しているのではないかと、私は考えます。
例えば、これは差別ではありませんが、黒色人種は暑さに強く、エスキモーは寒さに強い。
例えば、日本人がインドなどを旅行すると、水でおなかをこわすけれども、現地の人はなんともない、など。
人は環境に適応できるけれども、急にはできません。
それなのに、このことを引き合いに出して「大丈夫です」と言われても、とても「はい。そうですか」と、納得できるものではありません。
~ 続く ~