八訂食品成分表の活用について③ | 管理栄養士 遠藤恵の食育ブログ

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おはようございます。こどもキッチンらぼの遠藤です。今回も八訂食品成分表についてです。

 

この八訂食品成分表、今までの物と大きく違う点がいくつかあります。

その中で、「エネルギー計算方法の変更」これが一番大きく、一番混乱のもとになっているのではないかと思います。

 

さて、例として私の持っている二つの食品成分表で、ともに見やすい部分で[水稲めし]で確認します。

▼女子栄養大

▼大修館書店

もちろん、書いてある内容は同じですが、注目すべきは「たんぱく質」「脂質」「炭水化物」です。

「たんぱく質」「脂質」「炭水化物」これらの摂取量を計算するとき、どの数字を反映するのが正しいでしょうか。

 

 

  たんぱく質

「アミノ酸組成によるたんぱく質」これが収載されている場合、この数字を使います。

(-)未収載の場合はたんぱく質の数字を使います。

 

 

  脂質

「脂肪酸のトリアシルグルセロール当量」が収載されている場合、この数字を使います。

(-)未収載の場合は脂質を使います。

 

 

  炭水化物

こちらがとてもややこしいのですが、

①「利用可能炭水化物(単糖当量)」が適切である場合は②「利用可能炭水化物(質量計)」この数字を使います。

適切ではない場合や、(-)未収載の場合は③「差し引き法による利用可能炭水化物」この数字を使用します。

食品成分表ではエネルギーの算出に使用した値に*がついています。

私が持っている2022年度版女子栄養大の食品成分表は①「利用可能炭水化物」の欄に②「利用可能炭水化物(単糖当量)」を用いた場合「利用可能炭水化物(質量計)」が、③「差し引き法による利用可能炭水化物」を用いた場合③の数値が収載されています。

 

エネルギー算出にどの数字を使用しているかで、摂取量の計算に用いる項目が異なります。

こちらをきちんと理解していないと、全くちぐはぐな結果になってしまうのでご注意を。

 

 

 

 

 

 

 

▼以下、改訂に伴い現場では混乱が起きております。

自治体や栄養計算ソフトの会社からの通達が正しいとは限らないようです。

一度、ご確認をお願いします。