みなさま、こんにちは。
スタッフのみやけです。
先日行われました勉強会のご報告を差し上げます。
会場は満員御礼で、師走の足音が聞こえるお忙しい時期にもかかわらず、たくさんの方にご参加いただきました。まことにありがとうございました。
いろんなバックグラウンドの方がいらっしゃいましたが、子どもの'教育'にたいする思いはひとつということをあらためて実感させていただきました。
11月は児童虐待防止月間ということや、前日にチャイルドラインが朝日新聞に取り上げられるなどトピックスが重なって、図らずも(笑)とてもいいタイミングで勉強会を開催することができました。
チャイルドライン加藤さまのご講演では、日本では今、1.7日にひとりの子ども(19歳以下)が自ら命を絶ち、3日に一人の子どもが虐待でなくなっているという痛ましいデータもご紹介いただきました。
日本は「子どもの権利条約」という国際連合による条約に批准して15年になるそうです。ここでいう子どもの権利とは、「休んでいい」「遊んでいい」「思っていること、考えていること、感じていることを伝えていい」等々といったことでしたが、日本は条約の達成度に関して国際的に十分評価されているわけではなく、度々注意を勧告されているということでした。
子どもの教育にとても熱心だとされる北欧のある国では、幹線道路の建設地が子どもが遊ぶ公園を分断する可能性があったときに、その工事で実際に生活環境にどういう影響が起こる可能性があるかを子どもたちから徹底的にヒアリングし、公園を迂回するルートに建設計画を変更したといったエピソードもご紹介いただきました。
また、特にご講演で私が印象に残っていることは、子どもの話を聴くということは、子どもが考えていることや悩んでいることを話す≪放す≫ことを聴くことで、子どもが自分で考え自立していくことに≪利く≫ということにつながるというお話でした。
子どもから寄せられる相談では、虐待やそのほか深刻なケースがフリーダイヤル化とチャイルドラインの認知度の向上とともに増加傾向であるということでしたが、半数以上はごく普通の子どもが抱くような悩みや単に話し相手がほしいといった内容であるということです。
「今日お誕生日なんだ。。。」とぽつんと話す子どもがいるそうですが、これは特に悩みはなく話したがしたかっただけなのか?あるいは、その子はそんなことすら1日うちで夕方まで(相談は16時から21時)話す相手がいない孤独で寂しい状態にいるのか?の判断に迷うケースもあるそうです。
そのようなときに、チャイルドラインでは「そんなことを話すお友達もいないの?」などと決して結論を先取りしたり、本音を吐かせるために誘導したりはしないそうです。
ポリシーとして子どもが話したいと思うまで決してこちらから’けしかけたり’’知ったかぶり’したりせずに慎重にじっくりと子どもとコミュニケーションを交わしていくということでした。
結果的に、数回、数ヶ月たってから子どもから「お父さんによくたたかれる」といったことを子どもから話し出すケースもあるようです。信頼関係を結ぶには時間がかかるといった加藤さんのお言葉が印象的でした。
今回の勉強会では、子どもの話を聴く(子どもとコミュニケーションをとる)という根気のいる仕事が子どもの成長や教育のベースになくてはならないものであることを教えていただいたような気がします。
「子どもの心の貧困を考える」というテーマでとりあげましたが、問題は’子ども’側ではなく、われわれ’大人’の問題であるとあらためて認識しました。
同時に、子どもとのコミュニケーションは、子どもに高価なおもちゃや洋服を与えたりすることで成り立つものではありません。
今回の勉強会は、われわれ大人がもう少し目線を合わせて、子どもと1対1の対話を重ねていくことを社会全体が「やるべき仕事」として認識する必要があると考えるいい機会を与えていただいた気がします・・・
これまで、お読みいただきありがとうございました。
今後も勉強会は続きますので、みなさま「子どもHAPPY化計画」ともどもよろしくお願いいたします!
*日本の子どもをもっとHAPPYに!子どもHAPPY化計画*