うつ病は大人の病気だと思われがちだが、最近は小学生でもうつ病と診断されるようになってきた。北海道大学の調査によると、小学生の1.6%、中学生の4.6%がうつ病と診断されたという。そして、不登校はうつが原因になることが多いとされるが、教育機関の研究によると、不登校における発達障害の割合も、小学校で4.0～16.1％、中学校で2.1～24.8％、高校では13.3～31％を占める。またうつ病の子供は発達障害を併発していることも少なくないという。
厚生労働省の研究班に参加し、いち早く認知行動療法プログラムを開発した東京大学大学院教育学研究科臨床心理学コース教授・臨床心理士の下山晴彦さんはこう語る。
「確かにうつ病の子供は、発達障害の可能性を考える必要があります。発達障害の子供はたいてい、幼い頃からよく怒られ、人から理解されず、理不尽な思いをしてきています。そのため、“どうせ自分なんて”と、自己評価が低く、うつ病を併発していることが多くなっています」（下山さん、以下「」同）
発達障害の場合はもちろんうつ病だけを治療しようとしても意味がない。
「発達障害を伴っている場合は、一生のケアが必要です。ただし、早期に発見し、幼い頃から適切な支援や指導を行えば、症状を改善することができます」
子供の育てにくさを強く感じやすい保護者もいないわけではない。
「さらに核家族化で誰にも相談できず、ストレスが爆発してしまい、虐待の原因になってしまうこともあります。これが今、深刻な問題になっています。発達障害の子への対応は親だけでは難しい。家族や学校、カウンセラーなど相談にのってくれる人を探すと良いでしょう。
発達障害もうつ病と同様、なるべく早く人に相談し、助けを借りることが大切なのだ。
女性セブン
ニュース 7/10号掲載
発達支援室kodomoも
心理士、臨床発達心理士の
心理分野のスタッフがおります。、生活体験での実体験
二次障害や健全な人格形成を育てていく
大切さをお伝えできればと思います。
また、発達相談はもちろん、就学や就園の相談及び連携訪問支援、
外部の相談センター等の検査から、解釈と良い面を伸ばしていく支援について、
保護者とより良い成長を願い、療育支援をしております。
まず、人間の心とはどのように出来ているのでしょうか？
フロイトの構造論から考えてみたい。
フロイトは人間の内面の構造や働きについて考え、
日本でも健康保険が利き、週一回の精神分析的心理療法として
行われている基礎となっている。
精神分析的人格構造の基礎 岩崎学術出版社
馬場禮子著 参考文献
上の図を見てみるとダス・イッヒというのがあり、
「私はこういう人間です」と言っている対人関係において
意識される部分が人にはあります。
言い換えれば、周囲の人から見られたい
自己像とも言うべきでしょうか。
それを守る為に、エスと言う部分で、
本当の気持ちや感情、人に対する不満等を
隠しているまたは抑えている
部分が心にあります。このいろいろな感情、本当の気持ち、
人に対する不満をため込み隠しているのが多くありすぎると
精神的な病気や心身症につながるわけです。
さて、このエスは自分が知らない世界があると言われていますが
本能的な部分があります。
また、生の欲動として、人を愛する、求める、仲良くする等があります。
また、死の本能として自分で自分を破壊する本能も自分の中にあります。
それが自分に向かうと自殺行為になり、敵意や人をやっつけたいだの、色々な
欲求や感情になって対人関係的な発言や行動に表れてきます。
しかし、この本能は「誘発されるような出来事、それに伴う感情や体験」により、
連想されたり、願望につながってきます。
誘発されるような出来ごと、感情や体験がこころの表象(イメージ)が
起こり易い日常的な周囲の関わりにつながりやすい子どもたちが
発達にきがかりを持つこどもたちです。言葉が話せるから分かっていると思い、
叱責による繰り返される子育てや教育がこのようなこどもの状態を
引き起こすことが多く、発達障がいがあってもこのような状態に
広がっていかないように、療育はもちろん学校や家庭で
育てていかなくてはなりません。良い自己像を作っていく事が、
子どもたちの良い人格形成には必要なのです。
基本的には、当法人の理念である愛着・尊重・信頼がとても
大切になります。厳しくすることでこの良い自己像と良い人格は形成されません。
この閉じ込めたりする事の厳しい人と
緩い人がいます。この命令をしているのが
超自我という部分がしています。
この超自我の発達は、幼児期ではほとんどが
周囲の家族等から取り入れた価値基準から
形成されていきます。これが非常に厳しく入れられた子と
緩く入れられた子で違いが出てくると言われています。
して良い事としていけない事の価値規範が出来てきます。
育つ中で、少しずつ自分で判断していくようになり、
次第に、「自分でこれはやってはいけないことになっているから
しない」等自分で自分をコントロールするようになっていきます。す。
この超自我との間でどのように人は生きているのでしょうか。
このような心の葛藤を力として捉え、力と力を調節しな
しかし、親の価値規範も引き継ぎつつ、青年期になると
親への批判とか拒絶が強くなってきます。
この超自我の命令が作りかえられることが
大切になります。この超自我の成長が
強すぎても、弱すぎてもいけません。
強すぎると自分の主体性において判断したり、行動したりするのが
難しくなります。
弱すぎると自分のやって良い事は何でもやっていいとなってしまいま
がら、不安、
不快、苦痛、罪悪感、恥等を無意識化したり、またそうした表象、情動、
欲動を活性化させ、逆に社会的な目的をもった方向へ努力する自分に
耐性や努力を持って、人生を切り開き、生きるエネルギーにする場合もある。
この力と力の調節が力動論と言われている。この力と力の調節は、
防衛機制として捉われている。
例えば、過食症や買い物依存症、物に当たるのは置き換えと言われ、
欲求に向かう相手とか表現する手段とかより楽に表現できる方向へ
置き換えている。怒りの相手を置き換えるとういったことです。
この前意識は自覚してないけど自覚出来る
無意識は、エスの部分であり、
いわゆる欲動、体験にまつわる記憶や感情、
体験の感覚等があります。
それを意識に上がらせてきて、自分が嬉しかった、
楽しかった、嫌だったと感じた事を感じています。
健全な成人の対象表象とは、多面的で一人の人にいろいろな
側面があると受け入れ、色々な人や状況があり得ると理解し、
対人関係において、広い柔軟な人の理解や対応を
している。
しかし、その柔軟な対象関係がない人がいわゆる境界性人格障害と
言われる人たちの対人関係の築き方だと言われている。
表象には、｢すばらしく良い自分と素晴らしく良い他者｣、
また「すばらしく悪い時分と素晴らしく悪い他者」がいます。
幼児は、三歳くらいまでに、何でもしてくれる母親像から、
親が忙しい時等全てを受け入れてくれるわけではない、
自分も全てが自分で出来るわけでないという万能感から、
それも仕方がないことという統合して、人格を形成していきます。
つまり、良い悪いを両極端に対人関係で決めて、
両極端に別けるという方法で対人関係を築いてしまう。
実例として、以前にあるお母さんが同じ幼稚園に行っている
同じ幼稚園のお母さんに三歳の女の子を殺してしまった事件が
あります。殺した方のＡさんは、田舎から都会に出てきて、
非常におとなしく人づきあいが下手で社交性が薄かったとのこと。
一方のＢさんはとても社交的な性格で明るく親切で仲間にいれてあげた
とのこと。
その時に、つまり全て良い人になったＡさんだが、Ｂさんは社交的なので
他にもお友達がいたり、他のひとにも親切なので、ＡさんはＢさんは
悪い人になってきました。また私立の学校をお互い受験して、
Ａさんは落ちて、Ｂさんは合格したことをきっかけにして、
すべて悪いひとになっていきます。もう会わないようにしたい
となり、殺してしまいました。
その極端な人づきあいの人格構造が招いてしまったという事件
でした。
この極端な人格構造ではなく、健全な人格を形成するには、悪い
表象よりも良い表象が勝っていることがとても大切になります。
まず、子育てにおいて、いつも見守ってくれる親の良い表象が必要です。
また基本的信頼感として、人は安心でき、自分を尊重して受け入れて
くれるという対人的な良い表象、自分に自己肯定感、自己効力感があり、
自分自身も良い表象を持っている事が大切です。
とても愛着・信頼・尊重をもった子育てや療育は重要になります。
健全な人格形成にもとても大きな影響を与えているからです。
特に、発達障がいのある子気がかりのある子どもたちは
ことばも遅れがちです。ことばを使う能力は実は内面の
表象の形成にも自我の発達の形成にも非常に関係があります。
たとえば、明日になれば等イメージが出来れば、待つ事も出来るように
なります。待つ事が出来ると言うのは、自我の耐性力がついている
ということになります。つまり、ことばがわからない、ことばが出ずらい、
言葉が出せない等発達の遅れがある子どもたちはそういう側面の
発達も送れています。また共感性というのもその表象能力の一つですが、
そういう面も遅れていますし、わかりずらい面があります。
実体験や良い表象を作り、こどもたちが主体的に楽しめる療育活動が
とても大切になります。
またお母さんがそばにいないと不安だということでも、
自閉的なおこさんはタオルやぬいぐるみといった
代理物を小学校に入るころにも持っているということもよくあります。
そのお母さんの表象を持ちにくい面や様々な内的な経験からの
表象がゆっくり育っています。時間や空間といったか環境の
表象もです。周囲もゆったりと温かくこどもたちを育んでいく
必要がとても重要になるのです。
落ち着いて子どもたちがのびのびと関われる環境や人の理解が
良い人格形成には不可欠です。
また、ご家族もこどもの前で発達の遅れや気がかりについて、
こどもの良い表象の発達や自己効力感の獲得が発達には
とても大切になりますから、そのことも踏まえて療育をしていくことも
とても重要です。
不快な記憶の書き換えを出来る実験検証も国際的研究報告もあり、
実証されています。