前回は私が新入社員での最初の仕事でのエピソードをお伝えしました。
あのときの粘り強い教育が私の原点となっています。
こんにちは。子どもの明るい将来指南役のひろです。
会社、業界によって一概にはいえないかもしれませんが、このような手間がかかる教育を受けられるのって、基本、正社員の新人だけです。
私は今まで2回ほど転職をし、大手企業から、町工場みたいなところまで、3社ほど経験していますが、手間のかかる教育は正社員のみ、という方針はどこも同じです。
申し訳ないといいますか、かわいそうなのだけど、派遣社員には新人、経験者関係なしに、与える仕事は、最終のアウトプットがはっきりした状態のものをやらせます。
その人の現時点での能力を考慮し、失敗のないよう、細かな指示を出して仕事をやらせます。こうなると与える仕事は必然的にマニュアル化された単純なものとなります。
与える仕事の最終形が明確になった状態で、作業内容も指示されてしまうと、あとはそれを淡々とこなしていくだけ。
ここに考える余地はほとんどありません。
ここで何よりも怖いのは、明確な指示がないと仕事ができない、という状態になってしまうことです。
文書作成においても、修正箇所については、赤ペンで、こうやって直して、という指示を入れてしまいますので、よほど意識の高い人でないと、なぜ自分の書いた文章が修正されたのか、という振り返りなどはほとんどしません。
こうして企業は、指示がなければ仕事ができない、自力でまともな文章が書けない、という将来有望な若手社会人を大量に作ってしまうのです。
自分もこういったことに加担してしまっていたのですが、派遣の人はずっとこの会社にいてくれるわけではないので、手間ひまかけて教育するというようにはなかなかなりません。
このように、新卒で、派遣に代表される非正規雇用になるということは、社会人人生で最も大切な新人の時期を有意義に過ごせなくなる可能性が極めて高いのです。
こんな状態で、派遣という立場で5年も過ごしてしまうと、本当の意味での自分の頭で考えるということ自体が、できなくなってしまいます
この状態で、どこか正社員になろうと転職の面接を受けても、採用される可能性は低くなります。やはり細かい指示がでないと何もできない、というスタイルが嫌わるのでしょう。
派遣で働いている人は、上記のことが自分の仕事の形態と同じであるとしたら、相当危機感を持った方がいい。
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。