おはようございます。
本日は工学部のどの学科に進学すべきか考える材料として、化学系の学科を紹介いたします。
こんにちは。子どもの明るい将来指南役のひろです。
工学部の化学系学科といえば、昔は応用化学科、化学工学科といった名前がありましたが、現在では、「物質工学科」を名乗っているところが多いようです。
「物質工学科」という名前でなくても、学科名のどこかに「化学」とつけば、そこは間違いなく「化学系」ということになります。
機械、電気が物理をベースとしている学科であるのに対し、「化学系」はその名のとおり、化学をベースとした学科です。
よって、化学が嫌いだけど将来、化学に携わる仕事がしたい、というのは矛盾があります。
物理よりも化学は好きなんだけど、テストでいまひとつ点が取れない、というお子さんは、化学系学科については、物理受験でもOKと考えます。
化学は物理よりも覚えることの比率が高いので、この点では、大学に入ってから勉強しなおしても十分追いつくからです。
化学系の学科に進学した後、やっぱりクルマの開発がやりたい、先端のデジタル家電の開発がやりたい、という希望が芽生えても、実現は難しくなります。
理由は、化学系学科においては、機械工学、電気工学を支える力学(物理の中の一種)や工業数学をほとんどやらない学科が多いからです。
加えて、機械ものの開発に必須となる図面についても、化学系ではほとんど学びません。
また、同じ「化学」ということで相性がよさそうな製薬メーカーに就職を希望しても、優秀な学生であれば採用はしてもらえると思いますが、工学部出身では、花形業務である、新薬の開発という部署には配属されないでしょう。
このように工学部の化学系に進学すると、就職の幅は機械や電気に比べ、少々狭くなるのは否めません。
その代わり、化学メーカー、素材メーカーでは、化学系学科出身者の独壇場になります。
繰り返しになりますが、化学系学科に進学するときは、就職の幅が、つぶしのきく機械系、電気系学科に比べ、どうしてもせまくなりますので、将来の仕事、就職について、より慎重に考えておく必要があります。
更に、国内の化学メーカーは、激しい国際競争にさらされ、海外企業からの吸収合併も含め、苦境に立たされていることも見逃せません。
化学系学科の出身者が活躍できる場として、「電池の技術」がありますが、これについては、また後日にでも述べさせていただきます。
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。