先日のあるライブハウスの周年イベントは自分にとってはかなり興味深いモノだった。
その日は、アマチュアジャズ系のバンドが多数ブッキングされていて
自分はほぼ皆友達。
会う人会う人に
「あれ?今日はナニで出るの?」
と聞かれたw
自分はその日は、あるロックバンドのサポートで出演。
他のメンバーは完全に「アウェイ」なんだけど、自分はいつもの気の知れたジャズ仲間に囲まれ。
そしてそのロックバンドの取り巻き連中も知り合い。
多分、その日、一番友達が多かったのは間違いなく自分だろう(お店のマスターさん除きw)。
まあ、とにかく自分にとっては、あまり機会のないイベントで。
かなりお祭り状態でテンションが上がっていたのは間違いない。
ドリンクを1杯だけ自腹で買い、わいわい言いながら皆の演奏を楽しんでいた。
弾き語りの人も何組かブッキングされていて。
その中に、いつもイベント等で一緒になる事が多いベテランのおっさんがいた。
その人は大抵イベントの盛り上げ役として呼ばれる事が多くw
普段は物静かな人だが、ひとたびマイクを握ればとにかくハイテンションで場を盛り上げる。
素晴らしき「ザ・芸人」
ま、普通の人から見たら変なおっさんなんだろうけどw
以前、イマイチ盛り上がらないイベントがあった。
皆真面目にそれぞれのパフォーマンスをしているが、どうもつまらない。
業を煮やして、ラストにアドリブで自分とその人と二人でブルースを延々20分くらいぶちかましw
その場にいる全員を立って踊らせた。
そんなこんなで色んな人とバカ話をしつつ、周年ライブは進行。
リハも何もないので、ハッキリ言って
「順番にどんどん出演してセッション」
的なノリだったが、それはそれで楽しい。
自分らの前が、そのおっさんの弾き語りだったので、自分は準備をしながらソデで聞いていた。
相変わらずのダメっぷりw
もう最高。
MCでも歌でも、客をヒかせつつ、笑わせつつ。
大いに盛り上げ。
オリジナルで、過去と現在の自分の心境を歌った歌があり、、、
マジで泣きそうになったよ。
その時既にジャズ系の人達は、自分の出番も終わり。
僕らの前後は弾き語りで、ちょうどメシ時だったせいもあるかどうか分からないが、多分見てないんじゃないかな?
あのパフォーマンスを見て
「なんか変なおっさんだな」
「つまんない」
「(…ッフ、バカじゃねーの?)」
なんて思った、その場に居たミュージシャンは、ハッキリ言って
「自分の方がツマラナイ」
って思った方が良い。
その日出演した、どんなにベテランなジャズ系バンドよりも、、、
お客を笑わせていたし
盛り上げていたし
パフォーマンス、精神性においても、どんなジャズやロックよりも
「ジャズでロックだった」
まあ、少なくとも自分はそう感じた。
確かに、コレは極端な例だと思うし、そんな破天荒なロックなダメオヤジは沢山居ると思う。
勿論、ジャズやロックの世界にもね。
だけど、人前に立ってお金を貰う以上は、どんな演者であれ「芸人」でなくてはならない。
「真面目なアーティスト」
じゃ、ツマラナイ。
やってる事は高度な難解な事なのかもしれないが、そんなアマチュアジャズを観ているお客さんの顔。
無表情ですよ。
自分は何してるか全て分かるから、楽しめるけどね。
対して、そのおっさんのパフォーマンスの時はお客さん皆笑ってた。
最高じゃん。
まあ、この辺りは過去ブログでも色々書いてるんで、興味のある方は読んでください。
とにかく、自分にとっては、アレは最高にロックでジャズなパフォーマンスだった。
ロック?ポップス?フォーク?
へ~、、、
あの単純なコード進行の簡単な音楽でしょ?
なんて思ってるアマチュアジャズプレイヤー、結構いると思うけど。
その考え方自体が
「アマチュアイズムの最たるもの」
個人の趣味嗜好として、そう考えてるのは別に構わないし、自分が立ち入るとこではない。
でも、同じステージに立って、同じように客を沸かせて、笑わせる事が出来ますか?
出来ないなら、あのおっさんのパフォーマンスをあの場に居たアマチュアミュージシャンは誰も馬鹿にする事は出来ない。
バカと言うアナタがバカなのだ。
音楽のジャンルに垣根なんかない。
そんな当たり前の事だけど、そんな事をちゃんと分かっている素晴らしいミュージシャンももちろん沢山居る。
自分は今後、そういう方達と絡んでいきます。
とりあえず、コレくらいにして、、、
話はまだ終わらない。
その「素晴らしき最高のダメオヤジ」の後に、自分らがやかましく、完全にアウェイなロックを掻き鳴らし。
ジャズ系友達、盛り上げてくれねーんだよなw
寂しいよね。
で、その後にまた一人弾き語りのおっさんが出て来た。
自分は、30分ガシガシに演奏して、精魂尽き果て、客席でグッタリしながら、音だけ聴いてた。
珍しく、エレキによる弾き語りで、出音も良さそうだったので、ちょっと耳がいったが、、、
ステージは、、、
あまり良くなく、機材トラブルもあり、変な間が空く。
客は終始黙り込んで見てる。
途中、隣でステージを見てた友達が自分に話し掛けた。
「あの人…なんで左手だけでギター弾いてるんですか?
あんな奏法なんですか?」
そう言われステージに目をやる。
足元にはルーパーを置き、それでリズムを作り。
コードは左手のタップで刻みバッキングしながら歌ってた。
「そーゆースタイルなんじゃないの?
でも、あんま面白くないよねぇ…」
盛り上がる事なく、曲終わりでまばらな拍手を浴び。
彼はステージを降りた。
自分はステージを観てはいない。
音だけ聴いていた。
その人は、当日の出演者では数少ない自分の知らない人の一人。
歌声も悪くないのに、もっと上手いやり方あるんじゃないかな。
ま、余計なお世話だろうが。
でも、さっきも言ったように、お金を取り、人前でパフォーマンスをする以上は
「ショーとして見せなければ、魅せなければいけない」
彼のステージには「自分は」何も感じなかった。
で、早々に打ち上げに。
あ、今コレ淡々と色んな事書いてるけど、ライブイベントは終始楽しく、ハッピーな気分で過ごしましたよ。
そりゃ、あれだけ楽しい仲間が集まれば楽しくならない訳が無い。
もう最高。
最高にハッピーな1日。
今思い出しながら、色んな事を冷静に書き綴ってるだけです。
でもって、打ち上げ。
その席で、今日のイベント、自分達のライブ、他のバンドのライブの話に当然なるよね。
自分はアルコールは飲まないが
飲まなくても、飲んでる人以上にテンションはアゲる時はアゲる。
普通の時は普通にしてる。
コントロール出来るから。
まあ、そこはイイw
で、流れで、僕らの次にやった
「なんだかツマラナかったエレキ弾き語りのおっさん」
の話になった。
僕は堰を切ったように話し始めた。
「あの人さ~
まあ、したい事は分からなくはないんだけど
面白くなかったよね~
機材もトラブっててシラケたし~
大体、今日の出演者の流れで、あーゆー人が出るのって、どうなの~」
ってね。
そしたら、、、
それまで、黙ってニコニコと人の話を聞いていた年長のリーダーが、ちょっと憤慨気味に言葉を荒げた。
「あのさー
あの人さー
右手が無かったんだよ
それで、あーゆー事を出来るんだよ
凄くないか?
なぁ」
皆、黙り込むしかなかった。
まあ、普通はそうだろう。
僕は
くだらね~な!
と思った。
当然ね。
逆に、ちょっとそのリーダーの人がそんなくだらん発言をする事が、残念だった。
まあ、論破する事は出来たのだが
酒の席だし
論破しても仕方ないし
面倒なので、言葉をのんだ。
終始、無表情で、その発言を聞いていた。
心の声を書こうw
自分は、そのパフォーマンスを
「見て」はいない
聴いていた
ツマラナイ、グタグダな音、ステージ
凄くないか?、、、、
え?何が凄いの?
身障者が、そーゆーパフォーマンスが出来る事
それが凄いの?
そんなの関係ねぇよ
身障者だろうが何だろうが
Show must go on
やれなきゃ出てくんなよ
差別意識?
いやいや、、、
そーやって
「障害者だから凄い」
って言ってる、その発言自体
それが
差別意識じゃねーの?
普通の人のパフォーマンスと同様に評価してやれよ
なんなら
それ言うなら
俺も障害者だよ
でも、仕事でバンドのサポートして
結構な金額貰って
それ相応、それ以上の対価の仕事して
その方が凄くね?wwww
と、まあ、こんな具合。
この辺は過去ブログにも書いてるので
興味があれば見てみてね。
ロックなダメおやじ
それをあざ笑うジャズ系アマチュアミュージシャン
差別意識
パフォーマンスとは何か
ホントに
面白い夜だったな。