一 幸せになる
広島の子どもたちは夏休みである八月六日は登校日と決まっている。
原爆が投下された八月六日午前八時十五分には皆で黙とうを奉げる。
原爆が投下された中心部では「平和式典」が開催されている。
広島市内はこの日、市役所や区役所などの行政機関は休業となる。なぜなら、職員たちは平和式典関連の仕事に借り出されるからだ。
子どもたちは毎年、登校日のこの日には学校へ登校します。そこでテキストと映像を使って平和を学習します。
戦争はしてはいけないです。人の命を粗末にしてはいけません。また、動植物も同じです。その学習はとても大切でしょう。戦争は絶対にしてはいけません。
戦争の反対語は平和です。
では我が国は平和でしょうか。
仕事場や家庭内は平和でしょうか。
自分の心は平和でしょうか。
では「平和」とはいったいどんな状態なのでしょうか。
戦争や暴力で社会が乱れていない状態という定義が一つあるでしょうか。
「平和」=「幸せな人たちの集まり」
人は皆、幸せになりたいでしょう。不幸になりたいと思う人はいないでしょう。
幸せになるためにはどうしたらいいのでしょうか。
この平和学習で子どもたちに何を伝えたらいいのでしょうか。
「幸せになる」ということを伝えたらいいのでしょうか。
まずは伝える教師や親、大人たちの心の健康を願う。子どもに平和を伝えるのに大人たちが「うつ病」「適応障害」などの心の病や「糖尿病」や「高血圧」「癌」などの病であるとするならば、子どもたちに真の平和を伝えることができるのでしょうか。