④悪口言われたの?
心にコップがあるって想像しながら遊ぶようになったげんちゃんとあーちゃん、今日は「悪口言われたの?」っていうお話だよ。
げんちゃんは心にコップがあることになってから、減ることばかりを考えているようです。
あーちゃんは、反対に心のコップの中身が増えることばかりを考えているようです。
減ることばかり考えるげんちゃん、増える事ばかり考えるあーちゃん、どちらもとってもいいことです。
自分の気持ちを気に掛けるってことはとてもいいことです。
げんちゃんは「ぼくね、みんなから嫌われているって思うんだよ。仕事場でも、近所でも。僕の悪口を言っている気がするんだよ。」とぼやきました。するとあーちゃんは「げんちゃん、悪いことしたの?」と心配になりました。げんちゃんは悪いことしてないのに悪口を言われていると思っているようです。
自分の事を話しているのは全部悪口を言われていると思ってしまうげんちゃん、れんくんはその話を聴きながら考えました。
悪口っていったいどんなこと言ったら悪口になるのかなぁ?
れんくんはあーちゃんとげんちゃんに質問してみました。
「あーちゃんは、悪口言う?」と。
あーちゃんは「あたしはみんな大好きだから悪口は言わない。でも時々、本人に意地悪しちゃう。でも・・・実は意地悪しちゃう人も大好きなんだ。それを上手に言えないから…」と答えました。
れんくんは正直なあーちゃんが可愛らしく思いました。意地悪せずに「大好きだよ」って言えるといいねーとあーちゃんに伝えました。そして「げんちゃんは?悪口言う?」と質問しました。
げんちゃんは「僕、悪口ってよくわかんない。言ってるのかなぁ・・・」
れんくんは話をつづけました。「げんちゃんもあーちゃんもとても素直なんだと思うよ。悪口も言わないと思う。でもね、みんな悪口を言いたくて言ってるわけじゃないのかもよ。ただ、嫌だなぁって思うことを相手が言ったり、やったりしたら、あー悲しいなぁとか、辛いなぁって思っちゃう。それを誰かに話すときに「○○さんにこう言われて悲しかったの」とか「○○さんにこんなことされて、腹が立ったの」と言う。これが、悪口として聞いているお友達に思われてしまうことがあるってことかも知れないね。
ちょっと、難しいけど、悪口を言うのも聞くのも心のコップの中身は減ってしまいそうですね。
嫌な事をされたり、言われたりしたら、そのときに、すぐに、なんで、そんなことしたの?言ったの?と質問できるといいですね。
みんな同じ人間に生まれてきたけど、みんな違う。みんな違うから、相手を喜ばせようとしたことでも相手は喜ばなかったり、相手のためにしたつもりが相手のためにならなかったりする。
思いやりの心があれば、みんな認め合い、いいことも悪いことも言える仲になります。みんなの心のコップがいつでもいっぱいになっているといいよね。おしまい。