しかし、ED・勃起不全と精力減退には、大きな違いがあり、その対策も変わってくるのです。
精力減退とは何か
精力という言葉を辞書で調べると「精神や肉体の活動する力・元気」と出ていました。
何らかの目的に対して、それを行おうとする精神や肉体の力、蟻力神
つまり「やる気」や「やる気を実現させるパワー」ということです。
そして、この「精力」という言葉は、「精力的に仕事をこなす」といったように一般生活でも広く使われます。
精力減退とは、この「やる気」や「やる気を実現させるパワー」が減ってしまうことです。
仕事をしなくてはいけないのに、なかなかやる気が起きない。
やる気はあるのだが、体がついていかない、すぐに疲れて動けなくなる。
これが、精力減退なのです。
これを狭義的にセックス、性生活での精力減退ということに当てはめてみると、「セックスをする気が起きない」「セックスをしたくても体がついていかない」ということになります。
具体的に言うと性的な刺激を受けても興奮しない、ムラムラとした気持ちが起きない。
性的興奮がおきても、長続きしない、すぐに疲れて気持ちが萎えてしまう。
といった事がセックス面での精力減退ということです。
この精力減退の原因は精神面や肉体面、いろいろあると思いますが、主な原因はスタミナ切れ、ということだと思います。
スタミナ、つまり活動するエネルギーが不足しているから、やる気がおきなかったり、体がついて行かなかったりするのだと考えます。
性生活面で、このスタミナ、エネルギーに相当するのが男性ホルモン=テストステロンと考えられます。
テストステロンの減少が、性生活においての精力減退にかなり影響していると思います。
ED・勃起不全とは何か
では、次にED・勃起不全とは、何かを説明します。
ED・勃起不全とは、ズバリ、陰茎が勃起しない、あるいは勃起しても射精前に萎えてしまう(中折れ)になることです。
陰茎が勃起するメカニズムは、性的刺激を受けると脳内で性的興奮が起こり、副交感神経より出た勃起信号が脊髄を通り腰椎にある勃起中枢に伝達されます。
そうすると、勃起中枢より血液中に酸化窒素(NO)が排出され、それにより環状グアノシン-リン酸(cGMP)が発生します。
cGMPは、血管の平滑筋を弛緩させ陰茎周辺の血管が拡張し、大量の血液が陰茎海綿体に流入し、陰茎が勃起します。
また、同時にcGMPを分解する5型ホスホジエステラーゼ(PDE-5)が発生し、この作用によりcGMPが減少して血管の拡張も納まり、勃起状態から平常状態に移行していきます。
ED・勃起不全は、この勃起プロセスの中で何らかのトラブルがあり、勃起出来ない、あるいは勃起状態が維持できないことを言います。