大衆演劇、今昔。 | 大衆演劇西高東低ブログ☆川崎大島劇場真夏の夜の夢★

大衆演劇、今昔。

大衆演劇の平日夜の部問題は端的に言うと、大衆演劇ファンの裾野が狭いから起きるわけです。同じ人しか劇場に通わない、劇団の贔屓も限られた人ばかりだから、どこか馴れ合いになってしまっているんじゃないでしょうか?


昼がいいか、夜がいいかはその人のライフスタイルにも寄ります。夜は家族がいて食事の支度があるとか、親の介護があるとか、外を出歩きたくないという人は昼しかないでしょうし、昼は仕事があるというひとは夜しか行けないでしょうし。


社会の構造的な問題でもあります。かつては夜観に行くのが当たり前だったんですけどね。労働者のおっさんが大衆演劇の客の中心でしたから。渡世物や股旅物が多いのも、その頃の名残だと思います。労働者のおっさんは血生臭い芝居が好きなんですよ。


労働者のおっさんの憂さ晴らしといえば、呑む、買う、打つですからね。大衆演劇の芝居もそんな感じの内容が多いんです。酒飲んで、博打やって、女買って、喧嘩する、みたいな世界ですね。


大衆演劇の役者も呑む、買う、打つのが大好きなんです。楽屋で賭け麻雀やったり、パチンコとか競馬代をファンからせびったりしてましたからね。


大衆演劇とはいわば、労働者のおっさんの隣にいた娯楽だったんです。なので、劇場も下町に多かったんです。東京なら千住とか蒲田とか、川崎大島劇場とか、大阪ならば西成とかですね。繁華街よりも労働者の街に多いイメージですね。だから、芝居も夜だったんですよ。


今は女性が大衆演劇の客の中心ですからね。おばさんは芝居を観に行くというよりも役者に逢いに行くんです。なので、舞踊ショーや送り出しを目的に来てるんですね。芝居なんて見ちゃいませんよ。しょうがないです。


労働者のおっさんは居酒屋行ったり、パチンコやります。スマホで馬券を買えますから。マッチングアプリでパパ活したりとか。おばさんだらけの大衆演劇なんて観に行きませんよ。大衆演劇好きなおっさんなんて変わり者くらいしかいません。