大衆演劇のぺえぺえ。 | 大衆演劇西高東低ブログ☆川崎大島劇場真夏の夜の夢★

大衆演劇のぺえぺえ。

大衆演劇って基本的に座長が主役で、その座長の引き立て役として2、3人いれば芝居は事足りますよね。舞踊ショーも大体は2、3人いれば成立するような気がします。それ以上はエキストラだったり裏方作業がメインですよね。


劇団というからにはわちゃわちゃ感が必要で、賑やかしも重要な構成要素だと思います。テレビならばひな壇タレントみたいなものですね。情報番組で適当なことを言ってるだけの役割でも重要で、なんだったら観客のリアクションも含めた番組だったりします。


大衆演劇の場合、お客さんも重要な構成要素なんでしょうけど、さすがに観客一桁だったりすると、もはや興行としては成立してるとはお世辞にも言えないと思いますね。配信ライブならばともかく。


大衆演劇の問題点は座長を中心とした大衆演劇のあり方そのものにもありそうです。座長以外が引き立て役という業態が興行として限界だと思います。


例えるならば歌姫、ディーバのライブですね。バックダンサーやコーラスが引き立て役となる興行形態です。浜崎あゆみやかつての安室奈美恵のコンサートみたいなものです。ファンは浜崎あゆみや安室奈美恵を観に行くのであって、ダンサーのファンもいるとは思いますが、所詮は引き立て役です。ヨッちゃんのギター目当てに浜崎あゆみのコンサートには行かないと思うんですね。


大衆演劇の公演も座長を見に行くもので、座員は添え物のパセリみたいな扱いだと割り切ればいいのかも知れませんが、それだと座長一代限りとなります。そうなるとどんなに長くても20年が限界のような気がします。マンネリ化も否めないですし。


興行の新陳代謝を考えると二枚看板なりにするべきで、座員もキャラ立ちさせて仮に独立、暖簾分けしたとしてもそれぞれ成立するようにするべきとは思います。


まあ、そもそも役者を育てるという気があまりなさそうではありますけど。自分の息子ならばともかく。昔気質の職人みたいに、技は盗め、習うより慣れよの世界のような気がします。毎日の興行ですし、稽古する時間も限られてますからね。


それが大衆演劇の陳腐化、後継者不足にも繋がってるような気がしなくもないです。ここ数年が特に顕著で、次世代を担う役者を挙げろと言われても正直すぐに名前が思い浮かばないというのが実情です。


ぺえぺえは何年やってもぺえぺえのままで、結果的にはフェイドアウトしてしまいます。いつまでも劇団にぶら下がっているわけにもいきませんからね。結婚だったり、親の介護だったり、健康問題だったり。一番は経済的な問題だと思います。年金も保険もないですし、贔屓からの御祝儀くらいしか当てにできない世界でしょうからね。


また、遊びたい盛りに大衆演劇の世界に軟禁されるというのもしんどいと思います。ドロンしたと責めるのも酷だと思いますね。大衆演劇っていわば飯場みたいなもので、逃げたくても逃げられない感じがするじゃないですか。


ゲスト出演はある種のガス抜きになってると思うんですね。気分転換とかモチベを上げたりとか難しそうですし。終わりのない世界ですからね。


大衆演劇を維持するならば役者をどう育てるのか、食わせていくのかというのも課題だと思います。そもそも、成り手がいるんでしょうか?仮に中学生が大衆演劇を観たとして、座長に憧れたとしても役者になりたいとまでは思わないような気がします。


前にミカイドー真之介座長に憧れる中学生とかナイトスクープか何かでやってたような気がしますけどあの人とか今はどこで何をしてるんでしょうか?ファンに留まっているのか、役者になったのか気になりますね。


JKだったとき友也座長のおっかけをしていた女性は役者になりたいと座長に手紙を書いたことがあるそうです。今は一般男性と結婚して観劇からもすっかり遠ざかってるそうですけど。


大衆演劇の役者になりたいなんて若い人、もう出てこないんじゃないでしょうか?観客すら減ってるならば、役者志望なんてなおさら居なくなると思います。いわゆるオワコンというやつです。