秋風芸能界、寒風大衆演劇。 | 大衆演劇西高東低ブログ☆川崎大島劇場真冬のソナタ★

秋風芸能界、寒風大衆演劇。

エスパー伊東に続いて電撃ネットワークの南部虎弾も亡くなりましたね。トラタと読みます。


元ダチョウ倶楽部だったんですね。ダチョウ倶楽部時代の南部虎弾は知らないんですけど。ドリフターズ時代の荒井注みたいな感じです。


エスパー伊東が亡くなったことをツイートした数日後に急逝したというのもドラマチックですよね。こんなことってあるんですねえ。


昨年から今年まで、芸能人が立て続けで亡くなってますよね。さらに能登半島で地震が起きたり、正月から気分が全くアガらないです。


亡くなったエスパー伊東が63歳で、芸能界から退場を余儀なくされている松本人志が還暦というのも考えさせられます。エスパー伊東と松本人志ではテレビにおける立ち位置も芸風も全く異なりますけど、同年代で同時期にテレビで一世を風靡しました。


エスパー伊東は介護施設で孤独死、松本人志は性加害疑惑で休業と芸能界の陰の部分が垣間見れたような気がします。芸能界といえば一般的にはスポットライトを浴びて華やかな印象ですけど、その根底には奈落があり、一寸先は闇なのかも知れません。


ひとの欲望が蠢くところにお金が動き、権力者が暗躍します。


人生は儚いものですね。江戸時代の平均寿命は50歳前後で、還暦まで生きることもレアでした。今で言うと百歳みたいな感覚かも知れません。現代では還暦と言われてもそこまで老人という感じはしないですよね。松本人志を見ればわかるように、まだピンピンですよ。


長谷川劇団の長谷川武弥も還暦ですから、同世代ですよね。GODとか里見要次郎とかもほぼ同じくらいです。


かつては60歳が定年でしたから、引退に関しては別に不思議ではないです。今は60歳過ぎてもまだ年金はもらわずに働いてるひとが増えてますけどね。老後には2000万円は必要と言われてますけど。国は助けられないから自分で何とかしろと言い始めてますけど。年金はなるべくならば支払いたくないみたいですけど。


松本人志に関してはお金には困らないと思います。島田紳助同様、引退しても生活には困らないでしょうし何とかなると思うので、そこら辺は関心事ではないですよね。


テレビでダウンタウンが揃って観られなくなるというくらいですけど、まあ、島田紳助がいなくなっても芸能界は十分回ってますからね。代わりがいないとされる大御所でも何とかなります。


大阪ローカルだった吉本興業が80年代の漫才ブームやさらには吉本芸能学院出身のダウンタウンらを足がかりにして全国制覇しました。


大衆演劇もいまやすっかり関西に駆逐されましたけどね。関西の人気劇団が大衆演劇を支えてます。


近年では吉本興業は海外進出を視野に入れてますよね。ニューヨークで公演したり、タレントを留学させたり、海外のオーディション番組に出させたりしています。昨年もとにかく明るい安村がイギリスのオーディション番組でバズったことが話題になりました。


性加害問題は国内ならば闇に葬り去られて終了だったものです。枕営業が暗黙裡で行われたり、先輩タレントに女性を献上することも慣習としてあったのかも知れません。


ジャニー喜多川の性加害と関西万博のアンバサダー就任がなかったら今回の問題もここまで大事にはならなかったのかも知れません。結局は海外の目を気にしての対応だと思います。国内ではなあなあにされてきた、不問にしてきたものでも海外の世論は許さないわけです。


人権に対する感覚が日本とグローバルスタンダードでは未だに乖離があるということなのでしょうね。


まあ、関西万博の開催も取りやめて、松本人志も引退というのがベストアンサーのような気はしますけど、関西万博はやめへんでーというのが今のところの公式見解みたいです。海外メディアも関西万博に関しては特に報道されてないですからね。関心も薄いみたいですし。


松本人志は別に大谷翔平やとにかく明るい安村みたいに海外進出しているわけではないんですけどね。なかやまきんに君みたいに海外留学しているわけでもないですし。かつて、海外で松本人志のお笑いが通用するのか、みたいな挑戦はやってましたけど、いつの間にかやらなくなりました。やはり、言葉の壁は大きいみたいですね。


大衆演劇も言葉の壁が大きいと思うので、インバウンドに関してはやめた方が無難だと思います。


それに、大衆演劇の世界なんてそれこそ前近代的な因襲が未だに蔓延っていて、コンプライアンスだとかクソ喰らえ的な部分もありますからね。


女性が観客の9割を占めるというのに、女性問題で逮捕されたホワイティーは何事もなかったかのように舞台に立ってますし。


何をやらかしたのかは詳細を語られることもないままオーショーは引退させられてしまいましたけど。


そして、別に何もやらかしてないアキ京一郎はなぜかフェイドアウトしてしまいましたけど。


ホワイティーはステージに立ってるのに、アキ京一郎は大衆演劇の舞台からフェイドアウトしてしまいました。


大衆演劇がインバウンド需要に応えるのであれば、まずは言葉の壁からなんとかした方がいいですね。日本に来る外国人が求めているのはアニメとか寿司とか忍者ですから。大衆演劇のヒーローであるやくざ渡世とか股旅はそもそも需要がないわけですし。


海外で人気がある寿司ネタは回転寿司でもお馴染みのサーモンですけど、銀座の高級寿司店ではサーモンが出されることは皆無らしいですからね。ネタとして一般的に扱われるようになったのも近年ですし。


寿司ネタのサーモンみたいな変革が大衆演劇にも必要になると思います。そこまでしてインバウンドを意識する必要性はないと思いますけどね。外国人を呼び込んでもどうせリピーターにはなってくれないでしょうし。


大衆演劇は大阪の下町が一番似合うんですよ。大阪のおばちゃんの琴線に触れるような舞台を魅せることが一番なんです。


それゆえに、浅草と十条には東京でどう大阪の芝居を魅せるのかという難しさがあると思いますし、三吉と新宿みたいに座付ファンが少ないと尚更難しいと思います。遠征ファン頼みになってますからね。


インバウンド頼みにするならば、既存の劇団に公演を頼むのは酷だと思いますね。インバウンドに特化した劇団を立ち上げて公演するしかなさそうです。


アキじゃダメだったんですかねえ。背水の陣だったと思うんですけど。