北海道新幹線はオーバーインフラではないのか? | 大衆演劇西高東低ブログ☆川崎大島劇場真夏の夜の夢★

北海道新幹線はオーバーインフラではないのか?

上野発の夜行列車降りた時から…




石川さゆりといえば「天城越え」と「津軽海峡冬景色」ですよね。


天城は伊豆半島ですね。天城越えとは山越えのことです。伊豆半島は海沿いに鉄道が敷設されるまでは峠を越えないとたどり着けない辺境だったんです。川端康成の「伊豆の踊り子」は旅芸人一座の踊り子に恋する話ですよね。出会うのも山の中なんです。


東北新幹線が開通するまで、上野発の夜行列車に乗って東北方面向かうのが当たり前でした。上野駅は集団就職で上京して来た人たちや、年末年始などに帰省する人たちでごった返したそうです。


上野駅は北の玄関口、東京駅は南の玄関口と棲み分けされてたんです。東北方面の夜行列車は上野駅発着で、九州方面の夜行列車は東京発着でした。


北海道に渡る人は青森駅で下車して、連絡船に乗らないと行けなかったんです。連絡船とは青森と函館を結ぶ船ですね。


ちなみに、四国にも瀬戸大橋が開通する前までは連絡船がありました。 


青函連絡船は台風だとかで度々海難事故を起こしたんです。津軽海峡って荒れると航行が難しかったみたいなんですね。それで計画されたのが青函トンネルなんです。海底トンネルで結んでしまうというやつですね。


青函トンネルは鉄道専用で、道路は含まれてなかったんです。計画されたのがモータリゼーション前で、鉄道が長距離輸送の中心だったというのもありますね。あと、今でこそ国土交通省といって道路も鉄道も同じ管轄ですけど、当時は運輸省と建設省で管轄が分かれていたんです。


四国は吊り橋だったので、クルマで本州から直結してるんですね。わざわざ瀬戸大橋を鉄道で渡らなくても道路も通ってますし、明石海峡大橋もあるので、大阪方面からのアクセスは飛躍的に改善されましたね。


一方、クルマやバイクで北海道に渡ろうとしたら未だにフェリーに乗らないと行けないんです。青函トンネルは鉄道専用なので、貨物列車と旅客列車しか通れなかったんです。


国鉄末期の1985年頃にはカートレインといって、クルマと乗客を運べる車両もあったんです。特に北海道方面は人気を博したのですが、JR発足後、人手不足だとか何かと理由をつけてやらなくなったみたいです。僅か10年足らずで廃止になりましたね。


クルマが大型化して貨車に入らないクルマが出てきたというのも一因。いろいろと制約が多かったみたいですね。




ちなみに、国土交通省の大臣って絶大なる権限を持ってるんですけど、民主党政権時代を除いたら、一貫して公明党から大臣を輩出してるんですよね。それこそ、大問題のような気がしますけど。国交相を公明党にずっと任せて大丈夫なんでしょうか?




元々、国鉄には日本最大の労働組合である国労があって、社会党が最大の支援母体だったんです。


国鉄分割民営化は自民党による国労潰しだったことは有名な話です。社会党はその後社民党にかいへんされて縮小してしまいましたし。


JRになってから合理化を進めていく過程で夜行列車などの長距離列車の廃止、急行の廃止、食堂車の廃止、車内販売の廃止と、徹底的にコストカットされました。リストラを断行したんですね。


その煽りをモロに受けたのが、JR北海道だと言われています。


広大なエリアを誇るJR北海道ですが、黒字路線はほぼなく、人口密集地も札幌周辺などごく限られた場所しかございません。


さらに人員整理を進めていった結果、広大なエリアの保線、保守点検する人員が不足し、事故が多発したそうです。


安全と引き換えにコストカットを進めていったのはおおさか維新の会と同じですね。身を切る改革によって病院や病床を削減した結果、大阪は日本で一番のコロナ死者をカウントしました。誰のための政治をやっているのかは言うまでもないですね。全ては利権のためです。そのための万博開催ですから。とっとと止めるべきだと思います。


整備新幹線を計画したのは田中角栄ですけど、新幹線建設には膨大なコストがかかるので、暫くの間凍結されたんです。その結果、東北新幹線は盛岡で寸止め状態だったんですね。国鉄の時点では上野から盛岡のまま止まってたんです。


そして、引き継いだJR東日本が新青森まで開通させたのですが、盛岡から新青森の間は整備新幹線法により、並行する在来線はJRから切り離されて、3セクになったんですね。それによって生まれたのが青い森鉄道です。


北陸新幹線が開業すれば、並行在来線は3セクになります。運賃はそのぶん跳ね上がり、特急列車も廃止になり、線路は繋がっているのに分断されるという奇妙な状態になるんです。


大阪から金沢、富山までは特急列車で一本で行けたのに、北陸新幹線開業後はわざわざ乗り換えないと行けなくなりました。敦賀まで新幹線が延伸開業すれば、特急は大阪から敦賀までに短縮されます。


もしも北海道新幹線が開業したら並行在来線はどうなるのか。


3セクにはならず、廃線になるそうです。3セクにするためには沿線自治体が負担しないと行けなくなりますが、そんな余裕ないと拒絶しているそうです。


そうなるとバス転換ということになりますが、そもそもバスの運転士は人手不足なんです。大型免許を取得する若い人が減っているのと、低賃金で長時間労働ですからね。バスやトラックの運転士は慢性的な人手不足なんです。


どこかのアホで間抜けな政治屋は「大阪のバスの運転士は高級取りだ。民営化してもっと賃金下げるべきだ」とか言ったそうです。竹中平蔵って言うんですけど。橋下徹にそう言わせたみたいですね。


その結果、バス路線は人手不足により廃止になってるそうです。


並行在来線が廃線になったら貨物輸送はどうなるのかという問題を抱えているんですね。青函トンネルは鉄道専用ですから。北海道は農作物をはじめとした貨物輸送に頼ってますから。それを全部フェリーや飛行機に替えるというのも無理がありますし。


まあ、JR北海道の責任というよりも、国の責任ですよね。具体的にいえば、国土交通省の責任ですよ。諸悪の権化は公明党ですよね。


北海道新幹線にしても青函トンネルを新幹線と貨物列車で併用するという強引な運用によってやり過ごしてるわけで、そもそもそれが問題なんですね。


札幌から函館まで新幹線を建設するにしても並行在来線は維持するべきですし、どうしても新幹線を本土と直結したいのであれば、もう一本青函トンネルを作るべきですし。それを無視して、北海道新幹線ありきで無理矢理開業させたのがそもそもの間違いですからね。


北海道新幹線なんかよりも夜行列車の方がいいですし。北斗星やトワイライトエキスプレスの方がよほど観光の目玉になりますよ。


札幌行くにしても飛行機の方がいいと思いますし、鉄道で行くなら夜行列車の方がいいですよね。


北海道新幹線って中途半端なんですよ。東京から新函館北斗まで4時間はかかるし、そこから札幌に行くならさらに3時間はかかりますし。函館までも1時間くらいかかりますからね。


オリンピック以前に、そもそも北海道新幹線は無用の長物だと思います。北海道は思ってる以上に広大ですからね。


アメリカになぜ新幹線がないのかを考えた方がいいと思います。アメリカは航空機が中心ですからね。アメリカに新幹線なんて、アメリカ人が聞いたら失笑しますよ。飛行機で十分だろうと。


アムトラックという長距離列車はあるそうですけどね。


アメリカにはフランスや中国みたいに自前で高速鉄道を作ろうという発想はないみたいです。