小岩ミステリー。湯宴のあとで… | 大衆演劇西高東低ブログ☆川崎大島劇場真冬のソナタ★

小岩ミステリー。湯宴のあとで…

恋はミステリー。熟女ヒステリー。

https://youtu.be/0XvZNtZ0VB0


KinKi Kidsの幻のデビュー曲ですね。松本隆作詞、山下達郎作曲です。ジャニーさんに却下されてデビュー曲は硝子の少年になりました。


小岩ジェットコースター。


浮き沈みが激しい東京において、何年も変わり映えのしない場所、それが東京の東のはずれにある小岩です。どことなく、十三みたいな雰囲気がします。十三には一度だけ行ったことあるんです。商店街のみなもとむなしでメシ食っただけですけど。


小岩にはかつて湯宴ランドという健康ランドがありました。小岩のランドマークでしたね。





木馬館の大衆演劇が小岩で観られる。


まあ、浅草と小岩ってそんなに離れてないですけど。十三と京橋くらいの距離感ですよ。別に観たければ木馬にいけばええやん。


おばちゃんいわく、小岩の方がコスパがええねん。


おばちゃんがコスパなんて言葉使いませんよ。


木馬館は当時でも1500円から1600円かかりました。湯宴ランドは2400円ほどでしたけど、定価で入ってる人なんていなかったと思います。割引券はばら撒かれていたし、ネットクーポンもあったし、レディースデーとかシルバーデーとかでなんだかんだで1000円くらいで入れたはずです。2000円はかからなかったんじゃないですか?







世界のスパワールドみたいな感覚ですよ。あんなにデカくないけど。


スパワに行きたい。スパワールドいいよね。


千円くらいで昼夜芝居が観れて、風呂まで入れる。ビンゴ大会もある。仮眠もできる。岩盤浴まである。至れり尽くせりでした。


なんか、ハワイのムームーみたいな館内着でしたね。さながらスパリゾートですよ。下町のリゾートや。リゾートなのか?



ビル型の健康ランドで、一階で受付、風呂は女性が2階で男性は6階だったっけ?うろ覚えですよ。


4階にビンゴ大会も行われる食事処があって、仮眠室が5階だったかな。3階にも軽食コーナーがありました。




今はなき劇団新。

弟の照師、懐かしいですね。

まだ流星は加入してなかったんですな。瀬川の弟子だった城山ゆうとも辞めちゃいました。


7階には大広間があって、ここで大衆演劇が行われていたんです。川越より広いくらいだったような。花道はなかったはず。芝居目当てのおばちゃんがここで飲み食いしたりしてました。飲み食いしつつ芝居も楽しめるんですね。レモンサワーや生ビール片手に観劇できるんです。木馬館では缶ビールくらいですよね。


実は木馬を差し置いて東京大衆演劇協会における最大の拠点だったんです。木馬と十条はあくまでも常打の芝居小屋。おばちゃんが集うのは小岩だったんです。地元民から東京近郊まで小岩に全員集合だったんですよ。


小岩に乗るのは9割は東京大衆演劇協会所属、つまり篠原系の劇団ですよ。


たまに、年に2回くらいアウェーな劇団が乗っていました。今はなき劇団TENGA、ではなく、天華とか。紅劇団とか。まだ紅大介がいましたね。かつて東京で座長やってたケンジョウタカシが後見やってます。梅沢菊太郎同様に千葉に家があるんですよ。劇団花車も乗ったことあるみたいです。


橘劇団とか劇団美山はないですね。存続してたら絶対コースに入ってたと思いますけど。



篠原がいよいよ焦り出したのは小岩が潰れたからなんですね。小岩は三国志の劉備における荊州みたいなものでした。


諸葛亮孔明のTENGA三分の計、ではなくて、天下三分の計における重要な拠点だったんですよ。蜀は関羽が殺されて荊州を失いましたね。荊州は中原が近くて肥沃な土地だったんです。


千葉と東京の間にあって、湯宴ランドは篠原系の劇団にとってセーブポイントみたいなところでした。湯宴ランドを失うということはサイパン陥落後の日本みたいなものですよ。もはや日本軍の終焉ですよね。いまはさながら沖縄戦あたりですかね。ゆあみも閉館してしまいました。


湯宴ランドができたのは平成3年、バブル絶頂期ですよ。ヤオハンみたいなスーパーチェーンが多角経営の一環で健康ランドを建てたんですね。初乗りは劇団松だったらしいです。松川友二郎ですね。小祐司と翔也はまだ子役でパセリとかトマトとかふざけた名前で無理やり駆り出されていた頃ですよ。


とりあえず子ども出しておけばおばちゃん喜ぶから。何もできなくてもいいんです。使えるものはなんでも使いますから。お客さんまで使うのが大衆演劇ですからね。


バブル崩壊後、運営元が倒産危機になりました。それで湯宴ランドも処分しようとしたんですが、なぜか本部から出向中だった支配人が社長に担ぎ上げられてスーパーから独立、湯宴ランドは存続したんです。


何があったんでしょうか?いろんなものが動いたみたいです。


その後、堅実な経営でなんとか運営を続けていたんですけど、温浴施設ってだいたい30年に一度くらいは水回りの大規模な改修が必要になるんです。建物が老朽化したとなれば建替えも検討しなければなりません。ざっと億単位のお金がかかるんですよ。


オクセンマン、オクセンマン。


エキゾチック、ジャパーン、ジャパーン。


そんなお金、湯宴ランドにも篠原にもないですよ。さすがに。紅あきらでも無理ですね。すでに新劇座がありますから。


昔だったらいろいろ方法があったのかも知れませんが、林友廣がステッキの松役でいうように、新法がありますから。新法が。TENGAじゃないですよ?新法があるんです。なので、滅多なことはできないんですね。


いやん、コンプライアンス。


それで、泣く泣く閉館ですよ。緞帳降ろしは新喜楽座が務めました。パセリだった松川小祐司が座長になってクロージングしたんです。ドラマチックでしたね。


ちなみに松川友二郎は川口で隠居してるそうです。旗丈二、金井保夫もまだまだ出てましたね。元気なんでしょうか?


むかし、ユースケサンタマリアが弁護士役を演じたドラマがあったんです。タイトル忘れたけど。


調べたら「花村大介」でした。2000年のドラマだからもう20年以上も前です。


そのドラマの小道具として金井劇団のポスターが貼られていたんですね。金井保夫、金井つばめ、小岩湯宴ランドとか書かれていたポスターですよ。


居酒屋の座敷に貼られていたんですけど、ドリフのコントばりにガス爆発して、演者が黒焦げ、貼られてたポスターもボロボロのビリビリになってました。


まるで、東京大衆演劇協会の行末を案じるかのような小道具の使われ方でしたね。


金井保夫のポスターの使い方がドリフだったんです。なんであのポスターを用いようとしたんでしょうか?たまたまなんですかね。というか、金井保夫のポスターなんてマニアックなもの、よく使いましたね。話しの本筋とは全く関係ないモブキャラ扱いでしたけど。


金井保夫はモブおじさんなんですか?


モブおじさんとか言わないでください。ラスト前に一曲踊るだけ、一曲歌うだけの元座長ってあるあるじゃないですか?決してモブおじさんではないんです。大衆演劇の生き証人であり、生き様なんです。ラスト前のモブおじさんは単なるモブじゃないんです。


旗丈二と2人舞踊。


劇団美松はなぜモブおじさんを使わないんですか?金井保夫はもうペアーなんですか?ルレクチェなんですか?ラフランスなんですか?


ようなしなんですか?


なんか、ようかい?


妖怪金井保夫をまた観てみたいです。あの、全然楽しそうには見えないラス前の踊りだって重要なスパイスなんですよ。誰もみちゃいなかったけども。


湯宴ランドはいいセンターでしたね。未だに語り草になってますからね。湯宴ランドのことは記憶の隅に残ってますよ。としまえんみたいなものですね。湯宴ランドは年増エンドなんです。年増が悲しむんですよ。年増がぴえんですよ。年増が。


湯宴ランドは駅前再開発を理由に閉館したはずですが、閉館して5年くらい経ちますけど、何も変わってないです。工事する気配さえございません。再開発だなんて嘘だったんでしょうか?


ちなみに湯宴ランドの跡地にはマンションが建ってます。湯宴ランドよりも高い建物ですね。目の前のドンキホーテとか中華料理屋とか全く変わってないです。変わったのは湯宴ランドが無くなったということ、それだけです。小岩からランドマークが消えてしまいましたね。


せめて、マンションに劇場作って欲しかった。


って勝菊座みたいじゃないですか?マンション一階に劇場なんか作ったらあかーん。


湯宴ランド終焉を皮切りに東京大衆演劇協会は下り坂ですよ。小岩ジェットコースターですね。


ふくろうの湯も閉館、カッパ王国も閉館、南平台も終了、スパランド内藤も終了、御老公と古町も一時期辞めてました。いまでもオーナーは消極的ですね。


劇団松に旗丈二らが加わって劇団新喜楽座に、そして劇団美松に改称。

劇団員の入れ替わりが激しすぎ。息子は果たして座をうまく引き継げるんでしょうか?

劇団ママの若水照代の息子である林友廣。親子で寅年生まれなので虎。


さらに柏みのりの湯、吉川ゆあみと閉館ドミノは止まりません。


地味なところでは妻沼ラドン温泉とかふろっぴいも閉館ですね。ふろっぴいがなくなったことで劇団菊も実質的に終焉でした。座員はバラバラですよ。


美月流星が劇場を建てれば復活するかも知れません。それは可能なんでしょうか?なんとなく、箱根あたりに作るとか。


かつては佐倉にも健康ランドがあったらしいけど、終焉ですね。大宮ゆの郷も終焉。緞帳降ろしは劇団美山だったらしいです。


関東には公演場所がホンマにないですね。


新宿ハナミチが東京大衆演劇協会の起死回生の一撃になるんでしょうか?もはや、戦艦大和みたいな感じがしなくもないですけど。


波動砲打つしかないですね。大衆演劇のどてっぱらに一発かますんですよ。ナウシカの巨神兵みたいに。


ナウシカの巨神兵は起死回生の一撃を放ちましたよね。怒りで突進してくるオームの集団に。


く、腐ってる…


大丈夫ですよ。劇団美山や橘劇団で大入確実ですから。


木馬館と十条はどうするんですか?


まあ、なんとかなるでしょ。劇団花吹雪とかスーパー兄弟とか、そこらへんが踏ん張ってくれると思います。


川崎大島劇場はどうでしょうか?なんとなく、木川劇場と同じにおいがぷんぷんしますけど。ちなみにおでんはございません。近くのオリジン弁当で買ってくるしかないですね。セブンイレブンはおでんやめちゃいましたから。おでんツンツン男がきっかけだったのかも知れません。


木川劇場のおでんをつんつんしたらダメですよ。